2023.01.25

「食べチョク」のビビッドガーデン、約7億円を追加調達 地銀系VC12社と地域連携を強化

日本最大級の産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは1月25日、シリーズCエクステンションラウンドとして約7億円の第三者割当増資を実施した。引受先として地方銀行系ベンチャーキャピタル計6社が加わった。全国に地方銀行とのネットワークを作ることで、地方で活躍する生産者のサポート強化を図るとともに、地方で活躍するインターネットに不慣れな生産者のサポート強化や法人事業の拡大を目指す。

ビビッドガーデンの運営する「食べチョク」は、提供を開始してから5年半の2023年1月時点で登録生産者数が8100軒、ユーザー数は80万人を突破。認知度や利用率も3年連続国内産直ECサイトでNo.1を獲得する日本最大級の産直通販サイト。

消費者のSDGsへの関心が高まり、企業の販売促進や福利厚生をより社会貢献性が高いものにしたいというニーズも増え、2022年10月~12月の法人向けサービス「食べチョク for Business」の売上は、前年同期比で約5倍に増加した。

このほど、シリーズCエクステンションラウンドとして、オーシャンリース、第四北越キャピタルパートナーズ、QRインベストメント/BPキャピタル、とっとりキャピタル、NOBUNAGAキャピタルビレッジ、肥銀キャピタル、WCPを引受先とした第三者割当増資による約7億円の資金調達を実施した。これによりシリーズCラウンドでの累計調達額は約20億円になった。



ビビッドガーデンでは前回、2022年6月に6社の地方銀行系ベンチャーキャピタルを含む14社から13億円の資金調達を実施した。地域連携を強化することを目指したこの資金調達では、調達後にベンチャーキャピタルからの紹介で岐阜県飛騨市との連携による生産者向けセミナーの実施や、大手企業との相互送客を目的としたアライアンスなどに繋がっている。

前回の資金調達移行、他の地銀系ベンチャーキャピタルから地元の地域活性化などを目的に出資や連携の相談が多く寄せられていたとし、今回引き受け先として、高知銀行グループのオーシャンリースや第四北越フィナンシャルグループ傘下の第四北越キャピタルパートナーズなど、地方銀行系ベンチャーキャピタル計6社が加わった。これにより前回参加した6社と合わせ、地方銀行系の出資企業が12社に広がった。

ビビッドガーデンでは、これまで全国様々な地方自治体と70件以上連携し、生産者の販路拡大や販売促進をサポートしてきた。今後も株主と連携し、地方で活躍するインターネットに不慣れな生産者のサポートや法人事業の拡大を強化するとし、今回調達した資金を活用する考えを示した。



また、生産者とユーザー双方が安定して継続的に利用できるサービスに成長させるため、エンジニアやデザイナー、人事など経験豊富なエグゼクティブ人材の採用を強化する。日本各地に生産者がこだわりを込めて作った生産物が数多く存在するとし、より多くの人にこだわりの生産物を届けるために、企業との連携による事業の拡大やマーケティング強化にも活用し、ユーザー数の拡大を目指すとしている。


▲ビビッドガーデン 秋元里奈社長

今回の資金調達について、ビビッドガーデンの秋元里奈社長は、「6月のシリーズC 1stクローズ以降、食べチョクと各地域との連携が加速しています。改めて地銀さんとの相性の良さを確信し、またリリースを見た地銀さんよりお声がけもいただきまして、今回のエクステンションラウンド実施を決定しました。追加で7社の企業さんが仲間に加わっていただくこととなり、大変心強く、嬉しく思っています。引き続き各地域と密に連携をしながら『生産者の“こだわり”が正当に評価される世界』に向けて、チーム一丸となり邁進して参ります」とコメントした。

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