2022.11.20

楽天、「ヒットキーワード2022」「ヒット予測キーワード 2023」を発表 「脱自粛関連消費」や「レシ活」などを選出

楽天グループ(以下:楽天)は11月17日、、楽天の各種データをもとに選出した「楽天グループ ヒットキーワード2022」と、「楽天グループ ヒット予測キーワード2023」を発表した。「ヒットキーワード2022」には、新型コロナウイルスの行動制限緩和に伴う「脱自粛関連消費」や、物価上昇により注目が高まった節約術の「レシ活」など、2022年ならではのキーワードが選出された。一方、2023年にヒットが期待される「ヒット予測キーワード2023」には、「デジタルヘルスケア」や「縦読みデジタルコミック」といったデジタル分野での新たなサービス展開や、水際制限緩和に伴う旅行分野での変化に注目が集まった。

楽天がこのほど、2022年に流通額や利用者数などが特に伸びたサービスをもとに選出した「楽天グループ ヒットキーワード2022」と、2023年にヒットを期待するサービスを選出した「楽天グループ ヒット予測キーワード2023」を発表した。

「楽天グループ ヒットキーワード2022」は、「脱自粛関連消費」「マイクロファッションアイテム」「ホカンス」「バーチャル推し活」「レシ活」の5つを選出。一方、「楽天グループ ヒット予測キーワード2023」には、「サステナブルツーリズム」「デジタルヘルスケア」「縦読みデジタルコミック」「安近短な海外旅行」の4つを選出した。各々についての選出理由、関連データなどをまとめている。


<楽天グループ ヒットキーワード2022>


【脱自粛関連消費】



昨今の行動制限の緩和により、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」ではイベントや外出、冠婚葬祭に関連した商品の需要が回復傾向にあることを挙げた。結婚式や七五三といった冠婚葬祭関連アイテムでは、「ウェディングドレス」が前年同期比約1.5倍、「パーティードレス」が約1.3倍、「和装」が約1.3倍といずれも流通額が拡大している。

また、コロナ禍での外出自粛により化粧をする機会が減少傾向にあったが、外出の機会が増えたことで、6月から9月の期間において「口紅・リップスティック」が前年同期比約1.3倍、「ファンデーション」が約1.2倍と化粧品の流通額が拡大しており、その傾向がより顕著になっていることがうかがえるとしている。

「楽天ブックス」では「ガイドブック」の売り上げが約2.5倍と非常に好調となっており、中でも国内向けのガイドブックがランキング上位になったことも挙げた。


【マイクロファッションアイテム】



キャッシュレス決済の普及やファッショントレンドなどにより、バッグのサイズや中身に変化が生じ、ファッションアイテムのマイクロ化がトレントとなっている。「楽天市場」では、スマホや最低限の貴重品を携帯し、手ぶらで外出できる「スマホショルダー」や、「スマホポーチ」が前年同期比約4倍、「マイクロバッグ」が約2.8倍と、それぞれ流通額を伸ばした。

ビューティー・コスメ関連商品でも、ミニサイズの口紅・リップスティックや、ファンデーション、アイシャドウなどが伸長傾向にあり、今後さらに注目が高まることが予想されるとしている。


【ホカンス】



3年ぶりに行動制限のない夏休みを迎えたことなどから、国内旅行が大きく回復した。なかでも高級感や非日常を感じながら、宿の滞在やサービスを満喫できる宿泊プランや部屋が人気を集めた。ホテルとバカンスを組み合わせた造語で、ホテルの滞在やアクティビティをゆっくり楽しむ宿泊スタイル「ホカンス」も、Instagramでのハッシュタグ投稿件数が13万件を超えるなど注目が高まった。

「楽天トラベル」の高級宿の予約実績は、コロナ前の2019年同期比で約1.3倍に伸長し、部屋でゆっくりと風呂に浸かることができる「露天風呂付客室」を含む宿泊プランや、客室の宿泊数も、コロナ前の2019年同期比約1.3倍となった。一棟丸ごと利用でき、仲間や家族とプライベート空間を楽しめる「ヴィラ」のキーワードを含んだ客室や宿泊プランの宿泊予約も、2019年同期比約1.8倍と大きく伸長した。沖縄などのリゾート地だけでなく、関東圏などのヴィラも人気を集めている。


【バーチャル推し活】





行動制限が緩和されてきたものの、アイドルやミュージシャンなどのオフラインイベントに引き続き様々な制限があるなか、オンライン上での新しい「推し活」としてNFTへの注目が高まった。NFTは、1次販売時のみならず、購入したNFTを他のユーザーに売却する2次流通の際もアーティストや著作者へ利益の一部が還元される仕組みとなっているため、NFTを保有したり売買したりすることが「推し」を応援することにもつながる。




「Rakuten NFT」でも、スポーツ選手やアーティストなど様々なNFTを販売しており、NFTを通して「推し」を応援する動きがみられた。なかでも2022年に販売したVTuber「安全だいいち!」によるNFTは、6月に限定100個を販売し、発売当日に本人がYouTubeライブ上で告知したところ、発売からわずか30分後に完売となった。さらに同VTuberによる第2弾のNFTについても、発売開始後7分後に全20個が完売し、高い人気がうかがえたとしている。

VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」とJリーグやプロ野球とのコラボアイテムについても、オンラインでキャラクターのグッズを展開する「楽天コレクション」で今年販売を行ったところ、「楽天コレクション」公式Twitterにおいて関連ツイートが合計2万件以上のリツイート、6.4万件以上の「いいね」を獲得するなど、大きな反響があり、VTuberの人気の高さがうかがえました。


【レシ活】



円安などで生活必需品の値上げが続く中、レシートの画像をスマートフォンから送付し、ポイントを獲得する「レシ活」が人気を集めた。毎日の街での買い物で「楽天ポイント」を獲得できるサービス「Rakuten Pasha」では、ユーザーから送付されたレシートの件数が前年同期比約1.6倍となった。対象商品を購入することでポイントを獲得できるクーポン「トクダネ」も、掲載数が前年同期比約2.4倍となっており、ポイントを獲得できる機会も増えている。キャッシュレス決済やポイントカードを導入していない店でもレシート画像の送付を通してポイントが獲得できる「レシ活」は、今後も注目を集めることが予想されるとしている。


<楽天グループ ヒット予測キーワード2023>


【サステナブルツーリズム】



世界的にサステナビリティへの意識が高まる中で、近年ではサステナビリティに対応した宿泊施設の新規開業や、新たにサステナビリティ対応を始める宿も見られる。コロナ禍で地域経済の持続可能性が課題となるなか、寄付と旅行を通じて地域を応援できるふるさと納税の返礼品「楽天トラベルクーポン」の注目も高まっている。「楽天トラベル」が旅行者を対象に行った意識調査では、7割以上が旅行先や宿泊施設においてサステナビリティに関する何らかの問題意識を感じていると回答した。

こうしたなか「楽天トラベル」では2022年11月、旅行者が宿を選ぶ際の参考にできる、宿泊施設のサステナビリティへの取り組み内容を予約ページ上で紹介する「サステナビリティアイコン」の掲載を開始した。サステナビリティの取り組みにおいて一定の基準を満たす宿泊施設には「サステナブルトラベルバッジ」も掲載する予定だ。さらに旅行とサステナビリティについて考えるコンテンツや、サステナブルがコンセプトの宿情報などを特設ページ上で発信している。


【デジタルヘルスケア】

コロナ禍をきっかけに、必要なときにいつでも検査や治療を受けられる仕組みや、迅速に医療データを収集・解析・利用することの重要性が認識され、デジタル技術を活用した新しい医療・ヘルスケアサービスの需要が急拡大した。



楽天では、2022年10月にポイントを貯めながらおトクに健康管理ができるスマートフォンアプリ「楽天ヘルスケア」のiOS版の提供を開始。2023年以降、同アプリは、処方せん医薬品受取のネット予約やオンライン服薬指導サービスとの連携も予定している。

厚生労働省は、2023年1月より電子処方箋の運用を開始することを発表。電子化により病院や薬局が患者の過去の処方・調剤データを閲覧できるようになるため、医療機関や薬局が患者の処方歴を把握して不適切な飲み合わせなどを未然に防げるメリットがあり、海外では普及が進んでいる。


【縦読みデジタルコミック】

縦読みデジタルコミックは、スマートフォン画面全体を使ったインパクトのある描写に加え、多様な色使いや音響にエフェクトをかけることなど様々な演出も可能。見開きの紙面を想定した従来の漫画では複雑に並べられたコマ割りを読むのに対し、縦読みデジタルコミックでは、コマを縦に並べることで画面をスクロールして読むことができ、世界共通で読みやすいフォーマットであることから、国内外で人気が高まっている。

楽天は今後、トゥーンクラッカー社と共同で縦スクロール型・フルカラーのオリジナル作品を企画・制作し、国内外への配信や海外作品の調達およびローカライズを行う予定としている。


【安近短な海外旅行】



日本出入国時の水際対策の緩和が8月に発表されて以降、海外旅行へ行きやすくなったことをきっかけに、「楽天トラベル」での海外ホテルと海外ツアーの1日当たりの平均の検索数は3倍以上に増加した。

行き先の傾向では、安心して異国感を楽しめるハワイや、食やエンタメなどの文化が日本人にも身近で親しみやすく、短い距離で移動できる韓国やタイなどが特に人気を集めている。
特に韓国は、8月より段階的にコロナ前と同じようにビザなしでの入国が可能となって以降、1日あたりの「楽天トラベル」での海外ホテルと海外ツアー検索数の平均が約6倍に伸長している。ハワイと韓国における海外ツアーの年始(2023年1月1日~1月5日)の宿泊予約は、コロナ前の2019年同期比で増加。2023年のゴールデンウィークの旅行も既に予約が入り始めており、行動制限の緩和の発表を受け、「そろそろ…」と海外旅行についての検索を始めたり、実際に海外旅行を予約する人が増えている傾向がうかがえるとしている。

「楽天トラベル」では、渡航情報などをまとめた「海外旅行応援」ページを公開し、安心して海外旅行を楽しめるよう情報提供を行っている。




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