2022.11.20

ベネッセパレット、全国展開を機に冷凍ECを開始 「見守りサービス」にもなる冷凍弁当の自社便も検討

10月から販売を開始した「ムースのおかずセット」

高齢者向け宅配のベネッセパレットは2021年4月から、冷凍総菜のEC「ベネッセのおうちごはん」を手掛けている。

グループ会社のベネッセスタイルケアが運営する施設の認知度を高めるため、在宅ケアの人向けに冷蔵弁当の宅配事業から開始した。

これまで都内に集中していた施設は現在、全国約350ヵ所に増えた。冷蔵品では宅配地域が限られてしまうため、全国どこからでも注文できる冷凍総菜のECを開始した。

施設や宅配事業は、都内でも高価格帯の地域で行っていたため、価格が比較的高価になっていた。地方にも施設が増えたため、さまざまな人が利用しやすい価格帯の商品の必要性を感じ、2022年10月から従来品よりもリーズナブルな「ベストランチ」の取り扱いを開始した。


▲リーズナブルな価格帯の「ベストランチ」

同時に介護食「ムースのおかずセット」の販売も始めた。かむ力が弱くなった人に「やわらか食」を販売しているが、よりつぶしやすく、飲み込みやすい作りになっている。「ムースのおかずセット」は、マルハニチロの優しいおかずセット「昼・夜のムース食」を組み合わせた。介護食以外にも「通常食」や、食事制限がある人に向けた「制限食」も展開し、さまざまな高齢者が利用できるようにしているという。

宅配事業は2022年8月から、新サービス「夕食・翌昼食セット」を開始した。ユーザーから昼食も欲しいという多くの声を受け、昼食のニーズにも応えた形だ。当日の夕食と、翌日の昼食がセットで届く。1食当たり540円で、夕食単体で購入するよりも割安で購入できるため、「夕食・翌昼食セット」に変更する人が増えている。

ユーザーの意見をもとに今後は、「冷凍弁当を自社便で配達できないか。見守りサービスの価値もある」(藤原隆行取締役)と話している。ユーザーにとって価値のあるサービスを提供できるような企画を検討している。

このほか、施設で提供している「パンがゆ」「ゼリーがゆ」などのノウハウを生かし、一般の人向けの商品開発も検討しているという。





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