【データで分かる中国巨大EC市場】
＜番外編＞「独身の日」② ここまでスゴイ！ライブコマースで1日に2000億円売る強者も登場
連載企画「データで分かる中国巨大EC市場」では、食品メーカーなどの中国市場開拓を支援しているNEW ORDERの森昭生代表に、中国人ユーザーの行動データや生の声から分かる「中国巨大EC市場」の最新状況や日本企業の参入余地を紹介していただく。今回は番外編として、「独身の日」直前企画第2弾をお届けする。データに基づく情報ではないが、現地の報道などから「独身の日」の最新状況を伝えていただく。過熱するライブコマースの売れ行きや、物流や人材確保などの裏側など、日本では考えられないスケールでセールが動き出している。
外国人タレントも「独身の日」イベントに参加
前回の「独身の日」の解説で、昨年のアリババグループ（アリババ）と京東グループ（京東）の合計取扱高が、楽天グループの年間流通総額の3倍超になるという話をしました。その流通額だけ見ても「独身の日」のスケールを感じることはできますが、他にも「独身の日」の”すごさ”が分かるトピックはたくさんあります。
「独身の日」イベントには、中国のトップスターはもちろん、ハリウッドスターなど外国人タレントも多数参加しています。過去のイベントには、ベネディクト・カンバーバッチや韓国の人気アイドルグループ「スーパージュニア」のメンバーなどが参加していました。そんな豪華なメンバーの中に、渡辺直美さんもいました。日本から世界へと活躍の場を移しているタレントが、顔を並べているのは、少し誇らしい気もします。
商品物流に高速鉄道まで活用
「独身の日」の莫大な流通を支えるためには、物流のスケーラビリティも重要です。中国内の宅配トラックやバイク、個人配達員が総動員されるのはもちろん、旅客用の高速鉄道までも物流に充てられるそうです。
▲アリババは多角的な物流ソリューションで用意中国のメディア「捜狐（SOHU.com）」によると、広州鉄道グループは「独身の日」の物流がピークを迎える11月1～20日の期間、毎日約12本の旅客列車で乗客を輸送しながら、さらに「独身の日」の物流のための車両を用意しているそうです。
高速鉄道物流は道路で輸送する通常の物流よりも、配送時間を3分の1に短縮できるそうです。「独身の日」に購入した商品を心待ちにする地方のユーザーにとって、高速鉄道物流はうってつけの配送手段となっています。
