2022.11.01

クラダシ、物価高騰によるライフスタイルの変化を調査 96.8%が「よりお得に食品を購入したい」と回答

昨今の物価の高騰は家計にどの程度の影響がありますか?(n=4,322/単一回答、以下SA)

ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi(クラダシ)」を運営するクラダシは10月31日、「Kuradashi」利用者を対象とした物価高騰の影響によるライフスタイルの変化についての調査の結果を公開した。87.2%が物価高騰が家計に影響していると感じており、96.8%が「よりお得に食品を購入したい」と回答したことなどがわかった

クラダシは、フードロス削減を目指し、まだ食べられるにも関わらず捨てられてしまう可能性のある商品をおトクに販売するソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営している。

2022年は、ウクライナ危機や急激な円安によって、様々な物価が高騰。食品に関しても例外ではなく、帝国データバンクによると、2022年の食品の値上げ品目は2万品目を超え、人々の生活に大きな影響を与えている。10月には今年最多の約6700品目が値上げされ、11月には乳製品や冷凍食品などが値上げの対象となる。年内の値上げのピークは越えたものの、相次ぐ食品の値上げを受け、家計負担は年間7万円の増加と試算されており、各家庭の食卓の負担感は今後より強まることが予測されるとしている。

こうした状況を受けクラダシは、「Kuradashi」利用者の「フードロス削減への意識」や「物価高騰の影響によるライフスタイルの変化」について知り、今後の情報発信やサービス改善に役立てることを目的に「フードロス削減に関するアンケート」を実施し、その結果を公開した。アンケートの実施期間は2022年9月2日~9月9日で有効回答数は4322名。

昨今の物価の高騰が家計にどの程度影響があるかをたずねた問いでは、「とても影響がある」と回答した人が48.4%、「やや影響がある」と回答した方が38.8%となり、回答者全体の87.2%が物価高騰の影響があると感じている結果となった。

年代別で見ると、「とても影響がある」との回答が50%を超えたのは、「20歳~29歳」(55.0%)、「30歳~39歳」(50.6%)、40歳~49歳」(52.9%)、「その他」(66.7%)だった。40代以降は、年代が上がるにつれて「とても影響がある」と回答した人の割合が減少しており、物価高騰は特に20代~40代の働き盛りの世代に対してより深刻な影響を与えていると言えるとしている。

【年代別結果】


昨今の物価の高騰を受けて食生活はどのように変化したかをたずねたところ、「よりお得に購入できる方法や場所で食品を購入するようになった」の回答が最も多く57.1%、次いで「明らかに価格が高騰した食材は購入する頻度を減らした」が42.7%だった。

【昨今の物価の高騰を受けて、あなたの食生活はどのように変化しましたか?】


年代別に見ると、「よりお得に購入できる方法や場所で食品を購入するようになった」と回答した人は、「20歳~29歳」では72.1%であるのに対し、「50歳~59歳」では54.0%と約20%の差が見られた。

【年代別結果】


昨今の物価高騰の影響を受け、よりお得に食品を購入したいと思うようになったかをたずねたところ、65.2%が「とても思う」、31.6%が「まあ思う」と回答した。回答者全体の96.8%が「よりお得に食品を購入したい」という意思を持っていることがわかった。

【昨今の物価の高騰を受けて、よりお得に食品を購入したいと思うようになりましたか?】


一方で、食生活の変化をたずねた先の質問において、「よりお得に購入できる方法や場所で食品を購入するようになった」と回答した人は57.1%だった。このことから、「よりお得に食品を購入したいと思っているが、その方法や場所がわからない・手間がかかるなどのハードルがあるために、実践することができていない」という人が一定数存在していることが推察されるとしている。

年代別では、よりお得に食品を購入したいかの問いで「とても思う」との回答がもっとも多かったのは、「20歳~29歳」の85.2%だった(「その他」を除く)。「とても思う」と回答した割合は年代が上がるにつれて減少する傾向にあり、若い世代の方が「よりお得に食品を購入したい」と考えていることがわかった。

【年代別結果】


昨今の物価高騰の影響を受け、インターネットで食品を購入する機会の変化についてたずねたところ、「変わらない」と回答した人がもっとも多い45.1%だった。これに対し、「とても増えた」(16.3%)と、「まあ増えた」(35.8%)と回答した人を合計すると回答者全体の52.1%で、大きく2分される結果となった。

【昨今の物価の高騰を受けて、インターネットで食品を購入する機会はどのように変化しましたか?】


食品を通常よりお得に購入できるとしたら、賞味期限が通常価格の商品より短くても気にならないかをたずねた問いでは、「気にならない」と回答した人は55.6%、「卵や乳製品など一部の食品については気になる」と回答した人が42.3%だった。多くの人が、賞味期限の長さよりも価格の安さを重視する傾向にあるとしている。

【食品をよりお得に購入できるとしたら、賞味期限が通常価格の商品より短くても気になりませんか?】


年代別で見ると、「19歳以下」を除いたすべての年代で「気にならない」と答えた人が50%を超えているが、「60歳~69歳」「70歳以上」では約50%と相対的に低く、最も多かったのは「30歳~39歳」で60.8%だった(「その他)を除く)。先の「よりお得に食品を購入したいと思うか」の質問と併せても、「若い世代の方がより価格の安さを重視する傾向にある」と推察できるとしている。

【年代別結果】


日頃食品を購入する際に意識していることについてたずねた問い(複数回答)では、「より価格の安いものを購入すること」が54.7%と最多の回答を得た。次いで「できるだけ国産の商品を購入すること」が43.8%だった。「その他」を除きもっとも少なかった回答は、「オンラインではなく実店舗で自分の目で見て商品を選ぶこと」(6.0%)となり、「自分の目で見て商品を選ぶこと」の優先度が高くないということが、先の問いにおいて、インターネットで食品を購入する機会が増えた回答した人が5割を超えた結果に繋がっているとの見解を示した。

【日頃、食品を購入する際に意識していることは何ですか。優先度の高いものを3つまでお選びください?】


年代別で見ると、「より価格の安いものを購入すること」を選択した方の割合は、「20歳~29歳」がもっとも多く73.8%。そこから年代が上がるにつれて回答者の割合は減少し、「70歳以上」がもっとも少なく43.2%だった。一方で、「できるだけ国産の商品を購入すること」を選択した方の割合は、「70歳以上」が最も多く57.1%で、「20歳~29歳」が最も少なく19.7%だった。この2つの問いの回答は、年代による差が大きく、優先していることの違いが見られる結果となった。

【年代別結果】


「あなたがフードロス削減を意識するようになってから、食品の購入や食費全般にかかるコストはどのように変化しましたか」とたずねたところ、「変わらない」と回答した人がもっとも多く65.0%だった。「減った」と回答した人は29.5%、「増えた」と回答した人が5.4%となり、フードロス削減を意識することで家庭の食に関わるコストは変わらない、もしくはどちらかというと減少する傾向にあると言えるとしている。

【あなたがフードロス削減を意識するようになってから、食品の購入や食費全般にかかるコストはどのように変化しましたか?】


年代別に見ると、回答数の少ない「19歳以下」を除き、「減った」と回答した人が30%を超えているのは「50歳~59歳」「60歳~69歳」だった。

【年代別結果】


「Kuradashi」を利用する理由をたずねた問い(複数回答)では、「お得にお買い物ができるから」の回答が86.2%ともっとも多く、次いで「フードロス削減に貢献できるから」が73.0%、「お買い物を通して寄付ができるから」が42.8%だった。この問いに対しては、各会頭の割合に年代ごとに大きな差は見られなかった。

【「Kuradashi」を利用する理由は?】


この1年間での「Kuradashi」の使い方に関する変化については、「割引率の高い商品を購入する頻度が増えた」(34.8%)と回答した人がもっとも多く、よりお得感を求めて「Kuradashi」を利用していることが推察できる。次いで多かったのは「『Kuradashi』で購入する頻度が増えた」(29.8%)だった。

【この1年間であなたの「Kuradashi」の使い方に以下のような変化はありましたか?】


年代別に見ると、「30歳~39歳」では「家計を節約するために『Kuradashi』で購入するようになった」という回答が2番目に多く、他の年代と比較して家計節約の目的での「Kuradashi」利用が多い結果となった。また、高年齢層(「60歳~69歳」「70歳以上」)では「割引率の高い商品を購入する頻度が増えた」「冷凍や常温保温できる商品を購入する頻度が増えた」「おすそ分けできる商品を購入する頻度が増えた」の回答が他の年代と比較して多い結果となった。

【年代別結果】







RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事