2022.10.28

春華堂、顧客が”飽きないECサイトで購入率向上 リスティング広告で「ブルーオーシャン」狙う

菓子「うなぎパイ」などを販売する春華堂は、リスティング広告において、頻繁にキーワードと配信ターゲットの見直しを行い、新規顧客の獲得を強化している。一度訪れた訪問者に”飽き”を感じさせないよう、ECサイトのレイアウトも頻繁に変更し、購入率の向上につなげている。

春華堂は2014年の自社サイト開設以降、主にリスティング広告とディスプレー広告を活用して新規顧客の獲得に努めている。

「サイト開設当時はSNS施策やインフルエンサーマーケティングも現在ほど活発ではなく、ウェブ広告が主流の集客方法だった。当社は昔からウェブ広告を運用していたため、多くのノウハウを構築している。そのノウハウを生かして、効果的な広告運用に取り組んでいる」(デジタル戦略室・富田康秀室長)と語る。

リスティング広告で上位表示させるためには、入札単価と品質スコアを上げる必要がある。入札単価を上げ続けると、広告費用がかさみ、一人当たりの顧客獲得単価が高くなってしまう。

春華堂は品質スコアを上げるための取り組みを行っている。リスティング広告のタイトルと説明文を工夫したり、広告の親和性を高めたりすることで、品質スコアの向上を目指した。


▲頻繁にレイアウトを変更し、"新鮮さ"提供

キーワードの設定においても、すでに他社が設定しているキーワードを選択するのではなく、まだ他社が気付いていないが、消費者の間では認知が高まっている「ブルーオーシャン」のキーワードを発掘し、集客を図った。

「中元シーズンに、『中元』というキーワードでリスティング広告を設定しても埋もれてしまう。キーワードと広告とページの親和性は重要だが、同時に他社との差別化を図る必要がある」(同)と説明する。

ECサイトのレイアウトも頻繁に変更している。購入率や視聴数を分析しながら、サイトのトップページや商品ページのコピー、商品写真のデザインなどの変更を繰り返している。季節に合ったページ作りや、消費者が求めている情報を記載して、購入率の増加につなげている。

「アパレルなどの実店舗を見ても分かるが、どの店舗も頻繁に店内レイアウトを変更している。それと同じでECサイトでも商品ページのレイアウトや、コピーを変更し、再来訪のユーザーにも新鮮さを感じてもらうことが重要だと考えた」(同)と話す。

新商品発売の際には、発売からの時間経過とともに、「新商品発売した」「好評を頂いている」「残りわずか」など、商品ページの説明文を変えている。新商品の人気度を伝えることで、消費者の購買意欲を刺激しつつ、ページに変化を付けている。「細かいが消費者はこのような変化を意外と見ている」(同)と言う。

今後も、”新鮮で楽しい”メーカー直販サイトを追求していくという。SNSとの連携も開始し、顧客との接点強化を図っていく計画だ。





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