「ユニクロ」、EC売上は3.1％増の1309億円 柳井社長が本気で『店舗のデジタル化』を推進

ファーストリテイリングは10月13日、2022年8月期におけるユニクロ事業のEC売上高が、前期比3.1％増の1309億円になったと発表した。EC化率は同1.1ポイント増の16.2％になった。柳井正社長は、実店舗のデジタル化を推進するため、「店舗は最高の体験を提供できないと存在意義がない。これまでのやり方をデジタル技術で変えていく」と語った。

ユニクロでは、アプリやウェブサイトを通して、コーディネートの投稿サービスやサイズのレコメンドサービスなど購買体験を高める機能を提供している。

「オンラインでの試着も含め、ほとんどバーチャルで実現できる環境が整いつつある」（柳井社長）と話す。

一方、実店舗はオンライン以上の体験価値を提供できる場でないと存在意義がないと考えている。すでに店舗スタッフがライブコマースを実施するなど、実店舗の枠を超えたサービスを提供している。

「一部の店舗ではスタッフ自らがラストワンマイルの配送を手掛けている。今後は店舗が積極的に街に出て、お客さまに働きかけ、地域に密着した店舗になる。店舗に行くのが楽しみで、つい行きたくなるような場所にする」（同）と話す。

実店舗とECが一体となった購買体験を作るとともに、実店舗ならではの体験を提供したい考えだ。

ユニクロ事業の2023年8月期のEC売上高は、同約6％増にする計画だ。

ジーユー事業のEC売上高は、同約10％増だった。EC化率は約12％になった。