2022.10.12

プレイド、マーケ支援のアジトを買収 ネット広告領域におけるサービスを拡充

プレイドは10月12日、既存株主からの株式譲渡、第三者割当増資の引き受けにより、アジトの発行済み株式の約67%を取得し、同社をグループ会社化すると発表した。インターネット広告領域におけるサービスをさらに拡充し、事業拡大を推進する。

プレイドは、主要製品のCXプラットフォーム「KARTE」をはじめ、1st Party Customer Dataを軸にデータから顧客を正しく理解し、顧客に合わせたコミュニケーションを可能にする製品を展開。特定の領域やソリューションに強みを持つ様々なSaaSと連携することで、両社の事業価値を高め合い、新規事業など新たな価値創出も可能にしている。

このほど、2018年創業のスタートアップで、Marketing Data Platform「Databeat(データビート)」を提供するマーケティングテクノロジーカンパニー、アジトをグループ会社化することを決定した。既存株主からの株式譲渡、第三者割当増資の引き受けにより、発行済み株式の約67%を取得する。

アジトがプレイドグループに参画することで、インターネット広告における1st Party Customer Data活用の加速、広告レポート作成や運用業務の自動化、「Databeat」の導入先代理店を通じた「KARTE Signals」の拡販を実現するとしている。

これまでのインターネット広告は、広告(集客)によるコンバージョン(獲得)最大化に偏重しており、広告経由のユーザーがその体験に満足し、継続的にサービスを利用しているのかといったLTV(顧客生涯価値)やNPS(顧客推奨度)などの本質的な成果を計測することは困難だった。また、広告配信の対象も3rd Party Cookieを利用した不特定多数が中心で、結果的にユーザー側にとって心地良いとは言えない広告接触体験を提供してしまい、企業イメージやブランドが毀損することもあった。

プレイドは、1st Party Customer Dataの活用により、インターネット広告におけるこうした課題を解決し、企業の広告施策精度向上の先でユーザーの広告接触体験向上も同時に実現するプロダクト「KARTE Signals」の提供を2022年2月に開始している。

今回のグループ会社化により、「KARTE Signals」とアジトの「Databeat」をプロダクト連携することにより、国内の主要なインターネット広告出稿先媒体と、それらの広告に接したユーザーのデータとを一気通貫で可視化できる。様々な媒体で実施する数多くの広告キャンペーンと、それに接触したユーザーの行動変容が本質的な成果となったのかを、同一ダッシュボード上に自動で描画することが可能なる。これより広告予算の最適化はもちろんのこと、広告運用担当者の工数削減を実現するとともに、ユーザーに合った広告を適切なタイミングで届けることで、ユーザーとのエンゲージメント向上も可能となる。

インターネット広告の運用は非常に煩雑で、担当者は入稿作業やデータ抽出、集計やレポート作成といった作業に日々追われているという現状がある。「KARTE Signals」と「Databeat」のプロダクト連携により、レポート作成業務の自動化を実現した。将来的には運用業務の一部自動化も計画しており、インターネット広告運用担当者の大幅な工数削減に貢献する。

プレイドとアジトは、自動化により捻出される運用担当者の時間を顧客理解や本質的な成果向上に繋がった施策の分析、それらを反映させた広告企画の立案などに費やしてもらうことを目指しており、人の介在価値を高めるSaaSを今後も両社で開発していく考えを示した。

「Databeat」は、インターネット広告代理店を中心に国内で234社(2022年9月末時点)が導入しており、今後は「Databeat」の導入先企業への「KARTE Signals」の拡販にも注力しながら、更なる販路開拓を図るとしている。

プレイドは、国内外で千を超えるマーケティングSaaSは、将来的に統合・収斂されていく流れにあるとの考えを示し、今後も様々なSaaSや意志を持ってSaaS事業を運営する人々と共に、企業間の垣根を越えた業務提携や協業を進めていくとしている。






RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事