2022.10.04

QVCジャパン、3DCGのデジタルプロモーションの実証実験 ウェブ上で洋服のコーディネートを体験

3DCGのイメージ動画のキャプチャ

テレビショッピングを中心としたマルチプラットフォーム通販企業のQVCジャパンは10月1日、ファッションアパレルのDXをリードするFMBと共同で、3DCG(コンピューターグラフィックスを活用した3D技術)を活用したファッションアパレルのデジタルプロモーションの実証実験を開始した。コンピューターと3DCG技術による本物に近い商品のモデリング(静止画や動画に使える素材)制作、アバターを用いた試着イメージの確認ツールなどにより、自宅でリアルにショッピングしているかのような体験を提供する。

QVCジャパンは、動画を用いて楽しいショッピングをお届けするマルチプラットフォーム通販企業。このほど、自社で取り扱うアパレルブランドの賛同を得て、ファッションアパレルのDXをリードするFMBと協業し、3DCGの最先端テクノロジーを活用したデジタルプロモーションの実証実験を開始した。実験期間は10月1日~10月31日で、特集ページを10月1日より公開している。



ファッションアパレル業界においては、3DCG技術をはじめとする最先端テクノロジーを活用した「ファッションテック」の取り組みが生産現場で拡大しつつあり、SDGsの観点からも期待されている。QVCジャパンは、顧客が自宅で商品を試着しているかのようなリアルに近い体験のWeb上での提供、および商品を実際に試着するための輸送・返品の手間の軽減によるCO2削減を目的に、本テクノロジーの検討を重ねてきた。

今回の実証実験では、実際のサンプル制作を行うことなく、パターン、スワッチデータ、仕様書データなどから、コンピューターと3DCG技術だけで限りなく本物に近い商品のモデリング(静止画や動画に使える素材)を制作する。

さらに、過去の販売データなどから割り出した平均的な顧客の「アバター」を複数体作成し、着用イメージがわかる3DCG動画も製作。顧客がWebサイト上で、コーディネ―トの組み合わせやカラーを自在に選ぶことで、自身で操作して全身の試着イメージを全方位から確認できるツール「360度 3Dビューア」も提供し、「サイズが心配」「コーディネートに迷う」といった通信販売での買い物における利用者の不安を取り除き、あたかも自宅でリアルにショッピングをしているかのような体験の提供を目指す。

FMBは今回の取り組みにあたり、「従来のアパレル通信販売において、購入時に参考になるのはモデルの着用画像かマネキンが主でした。3DCGを活用することにより、モデルの身長や体型をお客さまに近い設定にすることができ、お客さま自身が着用した際の丈感やサイズ感のイメージなどを持っていただくことができます。フォトリアルに作り込んだ3DCGは活用の幅が広く、プロモーション動画や360度ビューアはもちろんのこと、生産前の商品受注などにも活用いただけます」とコメントした。

実証実験には、「pierre cardin diffusion(ピエール・カルダン・ディフュージョン)」(10月1日より公開・販売)、「espace de calma(エスパスデカルマ)」(10月23日より公開・販売)、「麻布Provador(プロバドール)」(10月25日より公開・販売)の3ブランドが賛同・参加する。

「espace de calma」を運営するヤギ社は、取り組みへの参加にあたり、「お客さまがご購入を検討される際の一助となることが、提供出来るメリットと考えています。TVやWeb放映では物理的に出来なかった商品提案手法(商品ディテールや着用イメージまたはコーディネートをお客様の自由視点で閲覧可能)を、今回の3DCGを活用したサービスではご利用頂けますので、是非新しい購買体験を楽しんで頂き、お客さまのより良いファッションライフにつながればと思います」とコメントした。

QVCジャパンは、今後もテレビ通販を含むマルチプラットフォームにおいて、最先端テクノロジーを活用し、利用者により満足してもらえるショッピング体験を提供していく考えを示した。




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