2022.09.28

【生鮮品EC<第2回>】「ミールキットの最新トレンド」消費者の時間の奪い合いに 時短、食品ロス、ピックアップが軸に

生鮮品ECでは、ミールキット市場が活況だ。コロナ禍前から、共働き世帯を中心に家事をはじめとする調理時間を短くしようと、食品宅配、食品スーパー、生協、EC事業者が展開。今年に入り、外資系企業や大手外食卸の参入も増えた。フードロスの観点から消費者は注目を集めている。賞味期限を延ばすことを目的に、冷凍のミールキットの販売も増えている。




<CONTENTS>
・【Oisix】食品ロス削減、時短を追求 栗原はるみ氏が監修キット発売
・【楽彩】ピックアップ店が100カ所に 全国ECを8月に開始
・【PAKUMOGU】発売から7カ月で15万食に 初年度売上は50億円を計画



ミールキットEC市場で先行するのが「Oisix」だ。時短に加え、フードロス削減に貢献できる要素を前面に、今年7月から神奈川県海老名市に「Kit製造工場」を本格稼働させた。

外資系や異業種から「ミールキット」市場への新規参入も目立つ。4月には、ドイツ発のミールキットブランド「HelloFresh」が国内でサービスを開始。業務用青果物流の最大手、デリカフーズホールディングスグループの楽彩も4月、ピックアップ型のECサービスを開始した。駅ナカのコンビニでピックアップできるほか、フィットネスクラブ、キャンプ場などでも受け取れる。

食品EC業界でもクイックコマースや出前などが台頭しており、企業間で消費者の時間を奪い合う形となっている。ミールキットは、ここ数年でバズワード化しており、販売だけでは支持されない。差別化された素材やサービス品質、受け取り方法、サブスクリプションの柔軟性など、より継続的に利用してもらうための戦略で明暗で分かれてきそうだ。

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