2022.09.16

8割超のEC事業者が「後払い」が有効 「アトディーネ」がライブコマースの決済手段を調査

ジャックスグループの後払い決済サービス「アトディーネ」を運営するジャックス・ペイメント・ソリューションズは9月13日、ECにライブコマースを導入している事業者を対象に実施した「ライブコマースにおける決済手段の課題と後払い決済の可能性に関する調査」の結果を公開した。8割以上のECサイト事業者が、“後払い決済”がライブコマースの成功に有効だと回答した。

ジャックス・ペイメント・ソリューションズは、ECにライブコマースを導入する事業者1007人に対し、取り入れている決済手段や、ライブコマースにおける決算手段の課題、後払い決済を利用する効果などを尋ねた「ライブコマースにおける決済手段の課題と後払い決済の可能性に関する調査」を実施した。実施期間は、7月29日~7月30日。

コロナ禍を受け、ECにおいては、「事業者と消費者の双方向コミュニケーション」を実現でき、画像やテキストだけでは伝わりにくい商品・サービスの魅力を動画で伝えられる“ライブコマース”の市場が拡大している。ライブコマース市場の更なる成長を見越し、消費者のニーズにきめ細かく応えるためには、決済手段についても多彩な選択肢が求められるとし、今回の調査に至ったとし、これからライブコマースを始めたいEC事業者はもちろん、すでに導入している事業者に対しても、決済手段の活用についての検討を提案している。

現在ライブコマースでの販売に取り入れている決済手段を尋ねた問い(複数回答)では、「クレジットカード決済」(65.1%)の回答が最も多く、「銀行振込」(35.8%)、「キャリア決済(d払い・auかんたん決済・ソフトバンクまとめて支払いなど)」(24.1%)、「ID決済(PayPay・楽天ペイ・メルペイなど)」(20.1%)』と続いた。クレジットカード決済を取り入れている事業者が多いことがわかった一方で、さまざまな手段が利用されている様子もうかがえるとしている。

取り入れている決済手段の中で、最も利用者が多いものを尋ねた問いでは、「クレジットカード決済」が51.6%と半数以上を占めた。次いで多かった「銀行振込」(18.7%)を大きく引き離し、クレジットカード決済は消費者にとってもポピュラーな決済手段であることがわかった。



ライブコマースにおける決済手段についての課題を尋ねたところ、「大きな課題がある」が23.2%、「やや課題がある」が37.9%となり、ライブコマースの決済手段に何らかの課題を抱えている事業者が6割以上に上る結果となった。



ライブコマースにおける決済手段の課題について、どのような課題があるかを質問(複数回答)したところ、「選択肢が少なく、販売機会を逃してしまう懸念がある」(46.3%)の回答が最も多く、次いで「手数料が高い」(34.8%)「商品・サービスの選択から購入までのプロセスが煩雑」(30.2%)が続いた。

これらの結果から、6割以上の事業者がライブコマースにおける決済手段に課題を抱えており、ライブコマースで販売チャンスを得るためには、決済手段の選択肢を増やし、消費者の利用環境を整える取り組みが大切だとしている。

ライブコマースで重視していることを尋ねた問い(複数回答)では、「コンテンツの内容」(30.1%)の回答が最も多く、「配信プラットフォーム(29.7%)」「配信する時間帯(23.8%)」と続いた。



ライブコマースを成功させるには、決済手段も大きなカギになると思うかを尋ねたところ、もっとも多かった「ある程度そう思う」(45.5%)と、次いで多かった「とてもそう思う」(24.5%)を合わせ、7割の事業者がライブコマースの成功には決済手段も大きく関与すると考えていることがわかった。

これに関連し、なぜ決済手段をライブコマース成功の鍵とみなすのかを具体的に聴いたところ、「決済手段に選択肢が多いと、それだけ顧客の購買に繋がりやすいと思うから(30代/男性/滋賀県)」「購入したいと強く思わせるには1番関連性があるから(40代/男性/茨城県)」「選択肢が少ないとターゲットが限定されてしまうから(50代/男性/東京都)」「利用者の利便性が高い方がビジネスチャンスに繋がると思うから(50代/男性/宮崎県)」などの声があがった。

ライブコマースを成功に導くには、コンテンツの内容や配信方法と併せて、決済手段の選択も重視されていることがわかったとし、多種多様な決済手段を揃えることが、集客率の高まりやリピーターの増加につながる可能性があるとしている。

ライブコマースの成功には決済手段も大きなカギになると思うかの問いで、「とてもそう思う」「ある程度そう思う」と回答した人に、ライブコマースの決算手段について、今後の展望を尋ねた(複数回答)ところ、「セキュリティ面への不安払拭(64.0%)」の回答が最も多く、「決済プロセスのユーザビリティ向上(情報入力の手間を省くなど)(57.7%)」「コンテンツから商品ページ・決済ページなどへの導線改善(55.9%)」「決済手段の拡充(51.4%)」と続いた。



「決済手段の展望を実現しライブコマースを成功させるためには、“後払い決済(BNPL)”が有効だと思いますか?」と尋ねたところ、「ややそう思う(49.9%)」の回答が最も多く、次いで「とてもそう思う(30.5%)」だった。8割以上の事業者が、“後払い決済(BNPL)”がライブコマースの成功に有効な決済手段だと考えていることがわかった。

その理由を尋ねたところ、「各年代のニーズに合わせることで、今まで顧客になりにくかった層も取り込めるから(30代/女性/東京都)」「決済手段が多い方が、販売するチャンスも増えるから(40代/男性/福岡県)」「クレジットカードを持っていない方もいるから(40代/男性/埼玉県)」「顧客にとって後払いは有利だから(50代/男性/大阪府)」などの回答があった。後払い決済を選択可能にすることで、新たな利用者層を取り込み、販売機会も増やせると考える事業者が多いようだとしている。

さらに商品を受け取ってから代金を支払う後払い決済は、利用者にとって都合の良いシステムといえることから、ユーザーファーストの決済手段を積極的に提示することで、ライブコマースでの販売力を強化できるというEC事業者の展望がうかがえるとしている。




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