2022.09.16

【「楽天市場」創業来のデータ構造改革『SKU対応』とは?<後編>】蓄積したデータ生かし、5年後にさらなる変化


楽天グループ(楽天)は2023年春以降、ECモール「楽天市場」において、新たな商品管理(通称:SKU対応)を導入する。「SKU対応」により、具体的にどのような機能を提供できるようになるのか。機能の詳細や出店者の反応などについて、マーケットプレイス事業 楽天市場企画部 戦略&サービス管理室 オフィスマネージャーの河津あい氏に聞いた。



【「<前編>ハイブリッド構造でより商品を探しやすいモールへ」はこちら】



――2023年4月から提供予定の機能を詳しく教えてほしい。

「サーチUI改善」の「バリエーション表示」では、商品のバリエーションを検索結果にも表示できるようにする。ファッションではカラーやサイズなどを表示できるし、寝具ならシングルやダブルといった項目を表示できる。ジャンルごとにバリエーションを定義し、表示できるようにしていく。



「単位価格表示」では複数をセット販売している商品の1個当たりの価格を表示する。「2箱買うと3個無料」といった店舗独自のプランでも「結局いくらなの」というユーザーの疑問を解消できるようにする。


▲楽天グループ マーケットプレイス事業 楽天市場企画部 戦略&サービス管理室 オフィスマネージャー 河津あい氏

「価格違い商品ページ」では、価格違いの商品を1ページにまとめられるようになる。例えばカニでも「肩肉だけ」「爪肉だけ」といった価格の異なる部位を一つのページでまとめられるようにする。「贈答品」や「訳あり品」などさまざまなバリエーションに対応する予定だ。



ユーザーが商品ページにたどり着いた後、自分が探しているパッケージが見つからず、検索ページに戻るケースが結構多く発生していた。検索結果で売り場を可視化することで、ユーザーにとって分かりやすいサービスにしたい。

「定期購入システムの刷新」では、定期購入商品が現状はRMS(「楽天市場」出店店舗向け店舗運営システム)の画面上でしか登録できない点を改善する。刷新後はCSVやAPIでの登録を可能になる。2023年4月以降、順次機能改善を行う計画だ。



――その他の機能の詳細は?

2023年6月以降の提供を予定している「お届け日表示の精緻化」では、「お届け日表示」の分かりやすさを向上する。現状では「1~3営業日以内に発送」というように発送日をお伝えしているが、これを「15時までの注文で最短7月1日にお届け」というように配達日が分かるように表示を変える。



店舗さまの出荷までのリードタイム情報に加えて、3大キャリアの配送リードタイムを反映し、配達地域ごとのお届け日を表示できるようにする。

2023年冬ごろの提供を予定している「ボリュームディスカウント」では、購入数に応じて単価を変えられるようにする。

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