2022.09.15

ファーマフーズ、売上28.7%増の601億8500万円に 新規獲得効率は悪化、営業利益は81%減

ファーマフーズは9月6日、2022年7月期の業績を発表、連結業績における売上高は前期比28.7%増の601億8500万円となった。営業利益は同81.0%減の10億8000万円、経常利益は同78.1%減の12億6400万円だった。増収減益となった。通販を主軸としたBtoC事業の売上高が同19.2%増の518億8600万円となるなど、売上高をけん引した。一方で、同事業の新規顧客獲得の効率は悪化しており、セグメント利益は同88.6%減の6億3800万円となった。連結業績における利益の大幅減の要因となった。同社の連結業績におけるEC売上高は、本紙推定で260億円。
 
連結業績における当期純利益は、法人税等17億9700万円が影響し、3億7400万円の赤字(前期は38億4100万円の黒字)となった。
 
同社では2021年8月31日付で明治薬品の全株式を取得し子会社化しており、第2四半期累計期間から明治薬品の業績が含まれている。明治薬品の体重・体脂肪訴求の機能性表示食品「シボラナイトGOLD」の通販が好調で、売上高は31億9400万円となった。7月末時点の定期顧客件数は20万9379件となっている。
 
「ニューモ育毛剤」の売り上げは、前期比4.5%増の279億6700万円と、微増にとどまった。7月末時点の定期顧客件数は、前年同時点比9万9593件減の44万1403件だった。同社によると、「ニューモ育毛剤」の広告の新規獲得効率は悪化しているという。
 
「ニューモ育毛剤」の累計出荷本数は、2022年7月23日時点で1500万本を突破したという。「ニューモサプリ」の売上高は、前期比28.4%減の27億2400万円となった。「ニューモVactory(ヴァクトリー)シャンプー」の売上高は7億1400万円だった。
 
「ニューモ」ブランドの水平展開の取り組みとして21年9月に出荷を開始し、広告宣伝に注力したまつ毛美容液「まつ毛デラックスWMOA(ウモア)」は初回生産分が完売・在庫不足になるほど受注が好調だった。同商品の売上高は27億9400万円となった。
 
眼鏡型拡大鏡「PFI博士ルーペ」の購入顧客へのクロスセル商品として展開した、ロート製薬のアイケアサプリメント「ロートV5粒アクトビジョン」の売上高は11億4900万円、既存の膝関節サプリメント「タマゴサミン」の売上高は24億3400万円だった。
 
化粧品では、連結子会社であるフューチャーラボの「ヘアボーテ エクラ ボタニカルエアカラーフォーム」の販売に注力。同商品の売上高は前期比5.1%増の33億3200万円となった。7月末時点の定期顧客件数は前年同時点比4万9969件減の4万8241件だった。
 
同社では、定期顧客のさらなる獲得に向け、広告宣伝費として前期比43.2%増の350億800万円を計上。ネット通販向けの広告投資が約5割を占めるという。2022年7月期は新聞・雑誌などの紙媒体の広告出稿にも注力、全体の約3割を占めるまでになっている。インフォマーシャルを中心としたテレビへの出稿は、広告単価の高騰が影響し、全体の約15%にとどまった。
 
7月末時点のグループ全体の定期顧客件数は前年同時点比22万7512件増の100万1356件となった。
 
機能性素材の販売などを行う「BtoB事業」の売上高は前期比183.3%増の80億7900万円、セグメント利益は前期比115・6%増の16億6000万円だった。
 
なお、ファーマフーズの個別業績は、売上高が前期比13.5%増の430億7500万円、営業利益が同26.0%減の46億9000万円、当期純利益が同24.5%増の34億1700万円だった。
 
2023年7月期の連結業績としては、売上高710億円、営業利益11億9100万円、経常利益12億6800万円、当期純利益8億8600万円を見込んでいる。同社では、新規顧客獲得用・クロスセル用ともに、新商品の開発に注力している。「年間30億~50億円を売り上げる新商品を開発していきたい」(IR)としている。







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