「楽天市場」開設25周年記念インタビューの第2回に登場するのは、「楽天市場」のギフトジャンルをけん引する「ソムリエ@ギフト」。「楽天市場」での成長を糧に、「ギフトECでナンバーワン」を目指している。前編では、「ソムリエ@ギフト」を運営するベルヴィの宮崎義則CEO兼COOに、「楽天市場」出店当初の苦労や成長のきっかけについて聞いた。
【後編はこちら】
――出店当時の「楽天市場」のイメージは?「楽天市場」には2005年に出店しました。最初は、「すごいところに来ちゃったな」と思いました。「楽天新春カンファレンス」や「楽天EXPO」に参加して、他の店舗を見ると、あか抜けている人や若い人が多くて、「自分みたいな田舎もんのおっさんが来てもいいのかな」と思っていました。出店した当時は29歳でしたが、インターネットのこともよく分からなかったですし、なかなか売れなかったので、引け目があったんでしょうね。
出店の数年前にIT革命のようなネットの盛り上がりもあり、出遅れた感がありました。「今さらどうやったら売れるのか」という不安もありました。しかし、同時期に出店した多くの店舗が今では活躍しています。「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)」でも同期組が多く受賞しています。僕ら遅咲きなんですよね。
――出店後、どのように成果を出せたのですか?月商1000万円を突破するのに5年もかかりました。「楽天SOY」受賞店の中でも結構、珍しい方だと思います。そこまで売れないとやめていく店舗も多いからです。
出店当初の2年間はグルメを売っていました。お肉を売ってもお肉屋さんには勝てないですし、タマネギを売ってもタマネギ農家さんには勝てません。本業のギフトでもう一回勝負しようと、やり直したのが2008年でした。
▲現在では多種多様なカタログギフトも取り扱っているネットで物を売るのにプログラミング言語やフォトショップの使い方を知っていないと難しいと思い、Adobe(アドビ)の学校に勉強しに行きました。それまでは妻が独学でページを作っており、クリエーティブは他社と比べても劣っていました。
ECC(ECコンサルタント=店舗を担当する楽天の社員)のサポートも大きかったです。当時の担当ECCから「今後の計画を作りましょう」と連絡をもらい、「何年後に月商をこのくらいにして、何年後に楽天SOYを取りましょう」というスケジュールを一緒に作りました。当時、私は「楽天SOY」って「楽天市場」のナンバーワンの1店舗しか受賞できないものだと勘違いしており、「そんなの無理」と思っていました。それくらいの認識しかなかったんですね。
それでも売れておらず困っていたので、「一遍、やってみよう」と決意しました。その計画からは1年くらいずれましたが、「楽天SOY2013」でジャンル賞をいただくことができました。