2022.08.16

アイスタイル、米国Amazonや三井物産と資本提携 米国Amazonが筆頭株主に、「Amazon」でコスメ販売

アイスタイルは8月15日、米国Amazonや三井物産と業務資本提携したと発表した。総額約183億円を資金調達し、国内販売やグローバル展開を促進する。米国Amazonはアイスタイルが発行する新株予約権などを引き受け、株式に転換すれば36.95%を保有する筆頭株主になる。今後、「Amazon.co.jp」上においてコスメの販売を開始する予定だ。三井物産とは、海外事業におけるパートナーの発掘や紹介、国内流通事業における店舗開発や課題解決サポートなどについて協業する計画だという。

アイスタイルは米国Amazonに対して第三者割当の方法により第1回無担保転換社債型新株予約権付社債や第24回新株予約権の発行を行うことについて決議した。さらに、三井物産と業務提携に関する覚書を締結するとともに、三井物産に対して第三者割当の方法により第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を行うことについて決議したという。

他にも、トリプルフォー投資事業組合に対して第三者割当の方法により、第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を行うことについて決議した。吉松徹郎社長の資産管理会社であるワイに対して第三者割当により発行される第25回新株予約権の発行を行うことについて決議したと発表した。


Amazonとコスメ販売、サービス開発を目指す


アマゾンジャパンとは今後、「Amazon.co.jp」において「@cosme SHOPPING(仮称)」のオンラインストアをオープンする予定だ。「Amazon.co.jp」のアカウントを持つ顧客に対して、「@cosme SHOPPING」で取り扱いのある化粧品を販売する。

今後、「Amazon.co.jp」上の「@cosme SHOPPING(仮称)」のストアを起点に、オンラインやオフラインの各種施策における連携なども検討している。アマゾンジャパンが日本国内で販売事業者向けに提供している各種サービスやテクノロジーと、アイスタイルが展開するコスメ・美容に特化したクチコミ・品ぞろえ・店舗づくりの知見を活用し、コスメ・美容関連のお買い物における利便性や顧客の満足度をさらに向上することを目指す。

アマゾンジャパン合同会社のジャスパー・チャンCEOは、「アイスタイルと協業できることを大変嬉しく思います。Eコマースやテクノロジーにおける当社の知見・経験と、コスメ・美容に関する情報サイトや実店舗の運営においてアイスタイルが培ってきたノウハウ等をそれぞれ活かし、このたびの協業により、コスメ・美容関連のお買い物においてイノベーションをもたらし、利便性やお客様の満足度を高めていきたいと考えています」と話す。

アイスタイルの吉松徹郎CEOは、「今回、米国Amazonと業務資本提携できたことを大変嬉しく思っています。化粧品市場が大きく変化していく中、総合オンラインストアを運営し、優れたお買い物体験を提供するアマゾンジャパンとの協業によって、生活者の一層の満足度向上を図ると同時に、化粧品ブランドの皆様にもさらなる価値を提供し、生活者とブランドの新たな出合いを創出していきたいと考えています」とコメントした。


三井物産と海外事業や店舗開発などで協業


三井物産の有する国内外での幅広いネットワークを生かし、アイスタイルの海外事業におけるパートナーの発掘や紹介、および関連したマクロデータの提供に加え、国内流通事業における店舗開発や課題解決のサポートなど、アイスタイルの事業成長による企業価値向上に向けた共同事業を検討・開発していく予定だ。

三井物産 執行役員 流通事業本部長 長田務氏は、「三井物産の流通事業本部では、多様な消費者ビジネスを創造・推進し、人々の生活や価値観への理解を深めながら、消費者にとって価値ある製品・サービスをお届けすることに取り組んでまいりました。 このたび、三井物産はアイスタイルと共に「生活者中心の市場の創造」を国内だけではなく、グローバルな世界を舞台に展開することを目指し、業務資本提携を締結します。アイスタイルの消費者データおよび事業基盤と三井物産の国内外ネットワークで、ネットとリアルを融合した新たな価値を創造し、世界中のお客様に美容を通じた日々の幸せを提供していきます」と話す。

アイスタイルの吉松徹郎CEOは、「@cosmeは小売事業に加え、広告ソリューション・Saasサービス・人材派遣など、多岐にわたって事業を展開しています。海外においても東アジア中心に越境ECや店舗運営等を行っています。国内外に幅広いネットワークを持つ三井物産との提携は、将来的な国内外における様々な共同事業における可能性があると考えており、今後密に連携を取りながら共同事業の検討を進めていきたいと考えています」とコメントしている。



RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事