2022.08.05

【<インタビュー>ネットプロテクションズ 中島康太郎氏】電子バーコード請求で通販・EC企業の負担軽減へ


ネットプロテクションズは、今年9月をめどに予定されているコンビニエンスストア決済にかかる収納代行手数料の値上げに対応するため、7月28日から「電子バーコード請求」の受付を開始した。従来の紙の請求書(封書)と比べ約25%(55円)のコスト削減が期待できる。BtoCセールスグループ・NP後払い/NP後払いairセールス統括責任者の中島康太郎氏に、新サービスの導入の背景や後払い決済市場の見通しについて聞いた。



──BNPL(Buy Now Pay Later)サービスの現状についてききたい。

当社は2002年から、国内初の未回収リスク保証型の後払い決済サービス「NP後払い」を提供している。年間流通金額は3745億円、年間ユニークユーザー数(※1参照)は1500万人超と「日本の7人に1人が使っている決済」に成長し、2022年3月までに累計取引件数は3.4億件を突破した。

2017年に開始した会員制の後払い決済「atone(アトネ)」のサービスは、200円の利用で1ポイントが発行され、1ポイント1円で使うことができる。すでに520万人(※2参照)の会員基盤を保有しており、有力な販促ツールとしても活用できるサービスだ。

通販・EC事業者が導入することで、コンバージョンアップにつながるほか、クレジットカードを使いたくないというユーザーから、商品到着後に支払いたいというニーズに対応できる。最近では、テレビ通販や大手企業の自社ブランドのBNPLのOEMなども手掛けている。
 

──コンビニ各社が9月から収納代行手数料の値上げを実施する。

近年の人手不足や人件費高騰など、コンビニ各社ではあらゆるコストが値上がりしている。その流れもあり、9月にも収納代行手数料の値上げを実施することになる見込みだ。コンビニ後払い決済を導入しているEC・通販事業者にとっては大きなコスト増加となり、その影響が懸念されている。

当社ではEC・通販事業者の負荷を軽減することを目的に、業界シェアナンバーワンの後払い業界を牽引する企業として、同業他社に先駆けてアプリや会員登録が不要な「電子バーコード請求機能」を実装した。




──「電子バーコード請求」の仕組みとは。

これまでの紙の請求書の代わりに、購入者のスマートフォンなどにバーコードへアクセスするURLが記載されたメールが届く。購入者はコンビニのレジでバーコードを提示して代金をお支払いただく仕組みだ。電子バーコード請求であれば、スマホはいつでも携帯するため、紙を持ち運ぶ必要がなくなるほか、請求書の紛失リスクを軽減できる。さらに、アプリのダウンロードは不要で、メールにバーコードが届く仕組みのため分かりやすい。

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ECなどの加盟店は、電子バーコード請求機能を利用してもらうことで、紙の請求書(封書)と比べ、約25%(55円)ほどコストを削減できるようになる。つまり、従来の紙の請求書(封書)の利用と比較しても安く利用できる。SDGsの流れもあり、紙を減らすことで環境に配慮するというメリットもある。ただし、メールで請求する仕組みのため、EC事業者が購入者のメールアドレスを取得している必要がある。



▲「電子バーコード請求」の受付を開始

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