2022.08.09

【データに見る「ECの地殻変動」】<第5回>ECでサステナビリティを実現する3つの方法


実現に向けた具体策は?


その後、一呼吸おいて考えたのだが、ECと実店舗どちらが環境に優しいかの定量比較は興味深いものの、研究成果に基づき、どちらか一方の存在を否定することはできない。互いにCO2削減の努力は可能である。

要するにECではどうやってサステナビリティを実現できるのか、それを論点に業界や関係者で議論し、対応策を講じることが大切。そういう思いであらためて国内外のサステナブルなEC事例を眺めていると、できそうなことがたくさんありそうだと気付く。

具体的なアイデアはさまざま考えられるが、大別すると対応策は次の3つ。

1点目はサステナブルな商品の取り扱い。この種の事例は枚挙にいとまがない。2点目は業務オペレーションにおけるCO2削減の取り組み。日々の業務を見つめ直せば、環境に配慮できる改善策が細々あるのではないか。3点目はビジネスモデル自体のサステナビリティ。例えば、廃棄目前の食品を抱える事業者とそれを安価に購入したい消費者を仲介するプラットフォーマーがいる。そのような事例に触れるとできることが他にもありそうだと思う。

皆さんもぜひ、ECとサステナビリティについて、あらためて正面から向き合ってみてはどうだろうか。ムーブメントが広がると、サステナビリティの度合いを測定できるデータがおのずとたくさん集まる。そうすれば筆者が具体的なデータを用いて傾向を示すこともできるだろう。その日が待ち遠しい。









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