2022.08.03

東洋新薬 、機能性表示食品のODMや、「楽しい」価値加えた健康食品のOEMも展開

池田史宏取締役(同社・クイックラボ渋谷にて)


健康食品・化粧品の総合受託メーカーである東洋新薬は、同社が掲げる健康食品ODEM事業において、機能性表示食品の開発に強みを持つ。機能性表示食品としての実績を持つ独自素材を多数展開しており、素材・ヘルスクレーム・表現のさらなる充実に向け研究開発を日々推進しているという。このODM事業に加えて同社では、「早い・安い・うまい」の三拍子がそろった健康食品OEM事業を追求している。今後はさらに、「楽しい」という新たな価値を健康食品に加える提案を行っていきたいという。同社の営業本部の池田史宏取締役に話を聞いた。


機能性表示食品の実績ある独自素材のさらなる進化も追求


――最近の健康食品の通販・EC市場についてどのように見ているか。

市場全体は拡大しているが、内情は先発企業の方々においては上位集中が進む一方、新たなカテゴリーの企業の方々の成長も見受けられる。今後、通販・ECは、「リピート単品通販」「P2C(パーソン・トゥー・コンシューマー、個人が消費者に販売する形態)」「会員型」の三つの類型に分けて考える必要があると考えている。当社では、三つの類型についてそれぞれ、市場の傾向と、有効な対策について分析しており、お客さまからの求めがあれば、ご提案とアドバイスをさせていただいている。

――健康食品OEM事業において、御社が通販・EC企業に提供できる「価値」について聞きたい。

お客さまが当社に一番求めているのは、機能性表示食品の拡充だと考えている。一つは、新たなヘルスクレーム・価値を備えた新素材の開発。もう一つは、「葛の花エキス」「大麦若葉末」「ターミナリアベリリカ」「フラバンジェノール」など、すでに機能性表示食品の実績がある独自素材のさらなる進化だ。

――“さらなる進化”とは。

同じ素材の中で新たなヘルスクレームを増やしていくアプローチと、同じヘルスクレームの中で表現方法を差別化・多様化していくアプローチがある。例えば「葛の花エキス」配合の機能性表示食品では従来、「内臓脂肪」「皮下脂肪」「体重」「肥満」「ウエスト周囲径」「BMI」といったキーワードを織り込んだ届け出が多数受理されてきたが、2020年9月付で、「エネルギー消費を高める」と機能性を表示する届け出が公開され、表現方法が加わった。当社の研究開発では、こうした“進化”に向けた挑戦を日々行っている。営業からも、お客さまのニーズを捉え、研究部門と共有し、「マーケットイン」の“進化”になるよう心がけている。


“見せるラボ”QLS、予約殺到するほど人気に


――東洋新薬では、東京・渋谷で商品開発施設「クイックラボ渋谷(QLS)」を2月14日から本格稼働させている。この施設も「マーケットイン」の発想から生まれたもののように感じる。

確かに、QLSは、お客さまと、当社の商品開発との接点として機能している。特にP2Cの業態では、消費者と一緒に商品を開発していく双方向のコミュニケーションが非常に重要だ。〝見せるラボ〟としても活用できるQLSで商品を開発していただくこと自体が、P2Cにおける一つのコンテンツになると考えている。順番待ちになるほどQLSの予約が殺到しているのは、お客さまにそうしたメリットを感じていただいているからではないか。

加えてQLSは、首都圏顧客に対する、よりスピーディーな開発提案にも貢献している。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事