NTTドコモグループでオンライン薬局事業を展開するミナカラは今年6月、ECモール「dショッピング」において、第1類医薬品の販売を開始した。医薬品ECにおいてもニーズの高い第1類医薬品を購入しやすいシステムを、ミナカラと「dショッピング」が共同で開発したところ、出足から売れ行きは好調だという。好調要因や今後の展望についてミナカラの取締役ファウンダーの喜納信也氏、取締役 グループ連携本部長の四元裕人氏、リテール事業本部 マーケティング担当の清水康亮氏に聞いた。
――「dショッピング」で第1類医薬品を販売する経緯は?
清水:2021年10月にミナカラがNTTドコモの子会社になったことを契機に、「dショッピング」への出店を進めました。「dショッピング」では第1類医薬品を取り扱っていなく、当社もまずは第2類・第3類医薬品の販売から開始しました。「dショッピング」からも第1類医薬品のニーズが高いことは聞いており、ユーザーの要望に応えるためにも、「dショッピング」と共同で第1類医薬品を販売するための仕組みを開発し、今年6月末から販売を開始しました。
――「dショッピング」におけるOTC医薬品(市販薬)販売への期待感はありましたか?
清水:「dショッピング」内においてOTC医薬品を販売する事業者が少なく、第1類医薬品に関しては当社が最初になりますので、ブルーオーシャンだと思いました。「dポイント」は昨年度、2700億ポイント以上が利用されており、その「dポイント」を有効に活用できる「dショッピング」のポテンシャルも高いと感じていました。
喜納:ドラッグストアの実店舗を含むOTC医薬品全体の売上高に占める第1類医薬品の割合は5%ほどしかありませんが、ミナカラでは第1類が全体の25%ほどを占めています。第1類医薬品を店頭で買おうとすると、薬剤師がいる時間に来店しないと購入できません。そのため、「薬剤師不在で買えなかった」「対面で買うのに躊躇した」というユーザーが発生してしまいます。オンラインであれば利便性高く購入できるため、機会損失を最小限に減らすことができます。「dショッピング」においても購入しやすい仕組みが作れれば、第1類医薬品を買いたいユーザーはたくさんいると思っていました。
――どのようなOTC医薬品が売れていますか?
清水:OTC医薬品全体で約2500品目を取り扱っており、そのうち第1類医薬品は約250品目あります。売れ筋になっているのは育毛剤やダイエット関連のコンプレックス商材です。
四元:「dショッピング」の傾向としては、女性ホルモンのサポート商材やビタミン剤などもよく売れています。高単価な商品も売れており、セット買いやまとめ買いも多くあります。出店して間もないので、まだ分析しきれていませんが、これから傾向などを分析して行きたいと思っています。