2022.07.18

「クックパッドマート」、山梨県産『桃』の流通ルートを構築 規格外品を低価格で販売、食品ロス削減に貢献

クックパッドはこのほど、生鮮食品EC「クックパッドマート」において、独自の新たな流通網を構築し、一般流通していない山梨県産の桃の取り扱いを開始した。従来産地で廃棄されていた規格外の桃や、収穫されないまま熟してしまった未収穫の桃を低価格で生活者に届けることを可能にし、食品ロスの削減に貢献する。

「クックパッドマート」は、食のつくり手と消費者をつなげる生鮮食品ECプラットフォーム。地域の生産者、卸売市場の仲卸、商店街の専門店、飲食店や惣菜店など、1000店を超える出店者が販売する商品を1品から送料無料で購入できる。

このほど、山梨県産の桃の新たな流通ルートを開拓し、従来の販売規格に満たないなどの理由から一般流通していない桃を1玉あたり99円(税込)からの価格で販売を開始した。今回取り扱うのは、山梨県で50年以上に渡り果樹を栽培し、認定エコファーマーとして品質と安全にこだわった果物を育てている「やまなし内藤農園」の桃。



従来の出荷基準に満たない規格外のものは仲卸が集荷し、「クックパッドマート」が生産者・仲卸とともに設けた新たな選果基準に基づいて、出荷可否を判断。選果基準には、打ち身、発色不良など見た目が従来の出荷基準に満たないもの、桃の中で種子が割れている核割れなどを用い、出荷可能なものは「クックパッドマート」で「訳あり桃2個【打ち身アリ】」(参考価格198円/税込)などとして販売する。出荷不可となったものは加工用として「クックパッドマート」に出店している加工事業者の元へ渡る。



人手不足により収穫されないまま熟してしまった桃は、仲卸が他の農産物の集荷時に収穫を代行し、出荷をサポート。収穫の人手を確保することで、より多くの生活者に旬の桃を届けることを可能にした。生産者や仲卸、加工事業者をつなげて実現した今回の仕組みは、「クックパッドマート」では初の取り組みとなる。



クックパッドマートはこれまで、2022年3月に発表した「産直アウトレット1」をはじめ、さまざまな事情で一般販売されない多くの「訳あり」食材を取り扱ってきた。食品ロス削減意識の高まりや、低価格で食材が手に入れられること、それぞれの商品の背景にあるストーリーなどが多くのユーザーに受け入れられたことなどから、数々の食材が人気商品となっている。

各地の生産者や卸など食品流通の上流で在庫過剰になったり、廃棄せざるを得ない状況になっている食材を取り扱う中で、桃の収穫量が全国の32%を占め、2021年度には3万4600トンを収穫している山梨県では、出荷基準に満たないために廃棄されている規格外の桃や、人手不足が要因で未収穫のまま熟してしまい活用されていない桃が大量にあることがわかった。

これを受け、山梨県の生産者や市場の仲卸、加工事業者をつなげ、「クックパッドマート」独自の流通網を活用することで、食べられるはずの桃の廃棄を減らし、「クックパッドマート」ユーザーに低価格で旬の桃を届ける施策の実施に至ったとしている。




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