2022.07.01

「Rakuten Fashion」、「STAFF START」と連携 200ブランド超がモールにもコーデ画像を投稿

説明会に登壇した楽天グループ 上級執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデント 松村亮氏(左)、バニッシュ・スタンダード 小野里寧晃CEO(右)

楽天グループ(楽天)は7月1日、ファッション通販サイト「Rakuten Fashion」において、バニッシュ・スタンダードが提供するスタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START」のコーディネート(コーデ)投稿機能と連携すると発表した。「Rakuten Fashion」に出店し、「STAFF START」を導入しているファッションブランドは、スタッフのコーデ画像を自社ECサイトと同時に「Rakuten Fashion」に投稿できるようにした。

楽天は「Rakuten Fashion」を通して、楽天の持つビッグデータとブランドの実店舗が持つオンラインのデータを活用したO2Oサービスや、ブランドの商品在庫や顧客情報、商品購買情報を一元管理できるOMO(オンラインとオフラインの融合)サービスを提供している。今回、「STAFF START」と連携することで販売スタッフのコンテンツを「Rakuten Fashion」に投稿できるようにすることで、スタッフを起点としたOMOも推進する。

「STAFF START」では販売スタッフのコーデ画像だけではなく、動画やレビュー、まとめ記事などを投稿できる。今回の「Rakuten Fashion」との連携では、コーデ画像の投稿機能のみを連携する。開始当初から200ブランド以上が連携機能を活用し、すでに9600件のスタッフコーデ画像が「Rakuten Fashion」で投稿されているという。

楽天 上級執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデントの松村亮氏は、「今回の連携により、ブランドのページでさまざまなスタッフのスタイルを確認できることで、購入につながりやすくなる。今後は楽天の持つビッグデータや『STAFF START』さんのデータを活用し、ブランドの潜在的なファンに対してコーデをレコメンドしていくようなことも考えている」と話す。


▲楽天グループ 上級執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデント 松村亮氏

ファッションECモール「ZOZOTOWN」においても、ショップスタッフの販売サポートツール「FAANS(ファーンズ)」を試験的に提供しているが、まだそれほどブランドの活用は進んでなさそうだ。ブランドは自社ECサイト向けに「STAFF START」などでコーデ画像などを投稿しており、それに加えて「FAANS」でモール向けに投稿を行うのは業務負荷が大きいという意見もある。「Rakuten Fashion」は「STAFF START」と連携することで、ブランドが業務を増やすことなく、モール内のコンテンツを強化できる環境を整えた。

今回の連携サービスを活用しているユナイテッドアローズの藤原義昭執行役員は、「『RakutenFashion』には戦略的パートナーとして出店しており、昨年度は流通もぐんぐん伸びた。『STAFF START』は今年3月に自社ECサイトをリニューアルした際に導入している。スタッフコンテンツを強化した効果を実感している。デジタル化により、スタッフが1対nの接客ができるようになる。店舗で培った経験やスキルをECで展開する。今後も2社の力を借りてDXをより推進したい」と話す。


▲ユナイテッドアローズ 藤原義昭執行役員

バニッシュ・スタンダードの小野里寧晃CEOは、「楽天さんと組んで、ユーザーと相性の良いスタッフやコンテンツをレコメンドするアルゴリズムを作ることができれば、オンラインでもリアルな接客を提供できると思う。将来的には楽天さんからもスタッフへの評価をもらえたらうれしいし、『RakutenFashion』だけではなく、『楽天市場』とも取り組みができたらうれしいと思う」と話した。


▲バニッシュ・スタンダード 小野里寧晃CEO

今後も楽天とバニッシュ・スタンダードは連携サービスを共同展開しながら、さらに連携を強化する方針だ。




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