データ管理ソリューションを提供するCohesity(コヒシティ)は6月9日、最新ソフトウェア「Pegasus6.8」の提供を開始した。同ソフトウェアでは、ランサムウェアによるデータへの攻撃に対する防御をより強固なものにしている。Cohesity japanの笹岳二シニアSEマネージャーによると、「国内の大手企業もランサムウェアの被害を受けている。こうしたサイバー脅威への対策は急務となっている」と話している。
Cohesityは、企業のデータ管理に必要なさまざまなソリューションを提供している。データの保管からバックアップデータの作成、サイバー攻撃の予防、複数のサーバーを組み合わせてデータを保管する「マルチクラウド」環境の構築などを提供している。バックアップデータを活用するための、データのクローニングも実施している。同社では、ランサムウェア対策に強みを持っており、「我々はランサムウェアからデータを守る最後の砦と自負している」(笹氏)という。
6月9日に提供を開始した「Pegasus6.8」では、既存製品よりも、ランサムウェア対策の機能をさらに強化した。バックアップデータを書き換えできないようにするだけでなく、アクティブなデータの復元性も強化したという。
保管している特定のデータについて、あらかじめ設定した期間内において、上書きしたり削除したりしても、期間が終了するまでは、変更した履歴を含めて全て保存する機能を追加した。特定の期間内にランサムウェアによる被害があっても、過去の履歴からすぐにデータを復元することが可能になったとしている。
オブジェクト単位でデータロックを行う機能も搭載した。特定のデータをロックすることで、ストレージの消費量とコストを最適化しつつ、セキュリティーを担保することができるようになったとしている。
笹岳二氏は「企業は、今回提供を開始したサービスを導入すれば、サイバー事案が発生しても、ビジネス目標の達成を達成することができる」と話している。