2022.06.20

Hamee、「中期経営計画」「分社化」について何を語った?25年4月期に売上1.85倍、「ネクストエンジン」契約1.6倍目指す

スマホアクセサリーなどを販売するHamee(ハミィ)は6月13日、2022年4月期の連結決算を発表するとともに、2025年4月期までの新中期経営計画を発表した。2025年4月期に直近の約85%増となる売上高248億円、営業利益は54億円を目指す。そのための戦略の一環として、プラットフォーム事業を分社化する計画も発表している。

Hameeの2022年4月期連結業績における売上高は、前期比8.5%増の134億1300万円だった。 営業利益は同1.0%増の22億200万円、当期純利益は同12.0%増の17億4300万円だった。

【2022年4月期連結業績】


コマース事業の売上高は、前期比4.8%増の101億8900万円だった。主力のスマホケースブランド「iFace(アイフェイス)」が好調を維持し、新規カテゴリーの商品も売り上げに貢献し始めている。「iFace」は10周年を迎え、スマホケースだけではなく関連アクセサリーのラインアップを拡充、着実に愛好者を増やしている。

2021年5月に独占代理店契約を締結したゲーミングアクセサリーブランド「Pixio(ピクシオ)」は、EC販路を拡大し、売上高を3億9500万円にまで伸ばしている。

コマース事業のセグメント利益は、同12.5%減の21億8600万円になった。今年1月に発売したコスメブランドの広告宣伝などに1億円以上の投資を行っている。組織再編のため、事業部の人員が増加し、人件費も増加している。

水島育大社長は、「コスメティクス事業における広告宣伝等の先行投資は、コマース事業の利益の押し下げ要因とはなったが、今後のコマース事業の中長期的な成長を担う中核事業にしたいと考えている」と話す。

ECサイトの一元管理システム「ネクストエンジン」を運営するプラットフォーム事業の売上高は、同20.0%増の27億6900万円だった。「ネクストエンジン」はコロナ禍でEC事業者が増加する中、着実に導入企業を増やしている。

水島社長は、「『ネクストエンジン』の1年間の受注処理金額が1兆円を突破し、総契約社数は5417社まで拡大した。受注処理金額1兆円、総契約社数5000社は、『ネクストエンジン』がリリースした際の長期的な目安でもあり、それを突破したことは新たな成長フェーズへ入ったことを示すものだと考えている」と見ている。

ECのコンサルティングや運営支援を行う、子会社のHameeコンサルティングの売上高は、同36.9%増の4億6200万円になった。


中期経営計画の振り返りと新たな目標


2022年4月期は2020年4月期からの中期経営計画の最終年度だった。当初の計画と比較すると、売上高は138億円以上の目標に対して134億円(達成率97%)、営業利益率は16%以上の目標に対して16.4%(達成率103%)だった。

「プラットフォーム事業が大きく成長したことで、連結業績全体をけん引した。コマース事業も売上高は目標を達成。スマホアクセサリー事業では利益率を大幅改善し、前倒して目標の営業利益率を達成した。主力2事業の成長が新規事業の遅れをカバーし、総合的に目標を達成できたと思っている」(水島社長)と話す。

新たな中期経営計画では、毎年20%前後の増収増益を継続し、最終年度の2025年4月期には売上高248億円、営業利益54億円まで伸ばしたい考えだ。

【新たな中期経営計画の目標値】

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