2022.06.03

かっこの不正検知サービス「O-PLUX」、「LIFULL HOME'S」の空き室情報と連携 不正注文の検知精度をさらに向上

クレジットカードのなりすまし注文等の不正を検知することで、安全なネット通販のインフラづくりに貢献するかっこは5月31日、不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」において、LIFULLが提供する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の空き室情報の活用を開始した。約69万件の空き室情報との連携により、不正注文の検知精度のさらなる強化を図った。

かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービス。

このほど、日本最大級の不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の空き室情報の活用を開始した。これにより「O-PLUX」の外部データとして、約69万件(2022年5月時点)の「LIFULL HOME’S」の空き室情報が「O-PLUX」に定期的に連携される。

本取り組みにより「O-PLUX」は、増加を続け、社会問題にも発展している空き室を悪用した不正手口に対し、より網羅的な審査を可能にした。かっこの独自調査によると、空き室を使用した全取引のうち、3分の1に不正の疑いがあることが判明している。出荷前に住所が空き室であると判断できれば、不正購入者への発送防止が可能となり、転売などによる市場価格崩れの防止や、後払いの未払いを未然に防ぐことによる利益率の向上等につながる。かっこは、2018年より検知時における空き室データの活用を行ってきたが、不正手口の巧妙化に対応し、更なる精度の向上を図った。

日本クレジット協会発表の「クレジットカード不正利用被害額の発生状況(2022年3月)」によると、クレジットカード番号等の情報を盗まれ不正に使われる「番号盗用被害」が年々増加しており、なかでも2021年度の被害額は過去最多の311億円でだった。

一方、空き家率は2013年が13.5%だったのに対し、2033年には2倍以上の30.2%にも増加するといわれており、クレジットカード不正と同様に、空き家を含めた空き室を悪用した不正手口も増加の可能性がある。具体的な手口は、荷物の配送先を空き室に指定し、不法に室内に侵入して受取るもので、時には住人を装って玄関前で荷物を受け取るケースもあるという。

空き室を使用した不正被害防止のため、これまでもネット通販事業者は、Googleマップでの発送先住所の確認などの対策を実施してきたが、注文件数が多い場合は、その運用負荷は大きくなる。こうした状況を受け、今回の「O-PLUX」と「LIFULL HOME’S」空き室情報との連携に至ったとしている。

かっこは、今後も多様化する最新の不正手口に関する分析と研究を重ねるとともに、積極的に機能拡充・サービス開発に取り組むことで、安心・安全なオンライン取引・ネット通販の環境づくりに貢献していく考えを示した。




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