2022.06.01

ワンメディア、TikTokを中心としたクリエイター支援事業「(C_C)」始動 動画を作る会社からクリエイターを増やす会社へ

ワンメディアは5月30日、TikTokを中心としたクリエイター支援事業「(C_C)」(シーシー)を開始した。これに伴い、JR渋谷駅のハチコーボードに、決意表明の広告を掲出した。動画制作、配信ビジネスで培ったノウハウを生かし、クリエイター収益の最大化を支援する。年内に5万人以上のクリエイターをサポート、年間売上10億円以上を目指す。

短尺動画の制作・配信を手がけるワンメディアは、TikTokを中心としたクリエイター支援事業を開始し、クリエイターレーベル「(C_C)」(シーシー)(以下、CC)を立ち上げた。新事業「CC」は、TikTokをはじめとしたSNSを活用して表現活動をするクリエイターのプロデュース、クリエイターに向けての広告案件獲得、クリエイターのマネジメント活動を中心に展開する。

具体的には、CC所属・提携クリエイターのTikTokアカウントグロースをプロデューサーが支援する「プロデュース」。1000人以上のクリエイターと共にSNSコンテンツを企画制作してきたワンメディアの知見を活かし、企業のSNSコミュニケーションを後押しする「制作」。「CC」に蓄積される実績データやマーケットリサーチから、クリエイターに関する分析を実施し、TikTokを中心としたアカウントグロースに役立つ分析情報をLINE公式アカウントにて無料で提供する「分析」。「CC」のLINE公式アカウントの友だちに対し、情報提供やチャット相談、請求書発行などクリエイター向けのバックオフィス支援業務を行う「サポート」の4つの事業を連動することで、クリエイターの収益最大化を図る。



ユーザーがインターネット上で自身の作ったコンテンツを直接、価値に変えることができる「Web3」の時代。クリエイター1人ひとりが、特定のプラットフォームに縛られずに、SNSを通じて自身のコミュニティを形成し、ビジネスを展開する経済のあり方「クリエイターエコノミー」が広がりを見せている。

この「クリエイターエコノミー」の総市場規模は、2021年5月時点で1000億ドルを超え、SNSを活用して表現・ビジネスを展開するクリエイターは世界で5000万人を突破。日本国内でも同様のクリエイターが2030年には250万人を突破すると予測されているとし、「CC」の提供を通じ、個人クリエイターを支援する。彼女/彼らが自由に創造でき、経済的にも活動しやすい社会環境を目指すとし、年内に5万人以上のクリエイターサポート、年間売上10億円以上を目標に事業を推進する。

特徴的な「(C_C)」のロゴは、クリエイターに対して、レーベルにとって、日々目まぐるしく動いていく世界の中で、純粋さを保つ普遍性が必要であると考え、固定のデザインに捉われない形のロゴを目指したとしている。

「CC」の事業開始に伴い、5月30日から6月5日の期間、アイドルグループNGT48の本間日陽さんを起用した大型広告をJR渋谷駅のハチコーボードにて展開。クリエイティブを作る会社から、クリエイターを増やす会社に変わるという決意を宣言した。


▲NGT48の本間日陽さんを起用した大型広告を展開

同広告は、NGT48の本間日陽さんの印象的な瞳と、強い決意の言葉で注目を集める表現を採用している。また、本間さんは、現在アイドルや女優として活躍しているが、このほど「CC」のサポートの上、新たにTikTokを開設し、クリエイター活動を開始した。「アイドル×女優×クリエイター」という新たな存在へ「CC」が全力サポートする。

クリエイターエコノミーにおいては、クリエイター個人がそれぞれの経済圏を生み出す“未来の企業”になると言える。 たとえば同じ人物に対する動画制作案件の報酬を比べた場合、単純に出演する場合と、ファンコミュニティを持つTikTokクリエイターとして出演する場合では、TikTokクリエイターとしての報酬額の方が約4倍になるケースがある。

また、TikTokクリエイターが動画制作案件に自ら出演し、撮影、編集を自身で担当することで、外部のプロのスタッフに撮影と編集を発注する場合に比べて、1案件あたりでクリエイターが受け取る報酬額が3倍以上アップするなど、動画制作案件についてクリエイターの収入に大きくかかわる経済的な環境変化が見られる。

TikTokの全世界の月間アクティブユーザー数は月間12億人を超え、国外では2021年6月に1ユーザーあたりの平均動画再生時間でYouTubeを抜いた。さらに2021年のTikTokのWebトラフィック量は、Googleを抜いて1位となっている。

こうした状況を踏まえてワンメディアは、これまで動画制作、配信ビジネスを通じて、クリエイターの活躍の場を広げてきた経験とノウハウを生かし、クリエイターのSNS活動から自身のコミュニティ形成をサポートする新事業「CC」の立ち上げに至ったとしている。

ワンメディアの明石ガクト代表は、「当社は本日をもって、動画を作る会社ではなくなる。クリエイターを生み出す会社になる。これは、妥協でも、撤退でもない、正当な事業の進化だ。(中略)本日ローンチした『(C_C)』は、クリエイターズコミュニティレーベルだ。まだ見ぬ世界を映すクリエイターをプロデュースし、その旅路を支えていくプラットフォームの役割を担う。この事業を通じて、我々はクリエイターエコノミーを拡大する。まずはTikTok。今もっとも多くの新しいクリエイターが生まれている場所からこの挑戦を始めよう」とコメントしている。




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