2021.01.28

【「dazzy」「247lingerie」などの戦略を聞く】ファストステップ 萩広史取締役「下着専門の新ブランドで事業拡大へ」

ファストステップ 萩広史取締役


ドレスや下着など女性向けアパレルをEC展開するファストステップは、事業拡大に向けて舵を切ろうとしている。2021年3月期のEC売上高は、連結ベースで50億円を超える見通し。2020年末時点で、売上高は49億円になっているという。今後は成長を支えたドレスのECサイト「dazzy(デイジー)」とすみ分けする形で、下着専門ブランドを確立する。下着専門のECサイト「247lingerie(247ランジェリー)」を2020年12月に開設しており、SNSやYouTuberを活用したデジタル戦略で事業拡大を目指す。下着販売を指揮する萩広史取締役に話を聞いた。


――まず、先日のグループ会社で発生した模倣品販売について聞きたい。

この一件は、多くの関係者、当社のECサイトを利用している消費者に多大なるご迷惑をおかけし、大変深く反省しています。当事者であるデイジーの下井大学社長自ら、関係者などへ直接出向き謝罪しています。原因については、ホームページなどに記載してある通り、最後の確認を怠ったことが原因です。今後の対策として、模倣品防止チェックシートを作成し、企画の上長、事業部長、役員の承認を得たもののみ、企画案からサンプルへ進行できるようにしています。

発注前の最終確認時には、委託先と当社で改めてダブルチェック。酷似した商品がないことが確認でき次第、稟議に回すようにしています。チェックしてきた確認資料をもとに、全役員が捺印して発注するフローを徹底し、再発防止に努めていきます。

ありがたいことに、会社の規模は毎年大きくなっています。CSRの観点からも、社内の管理体制をさらに強化します。今回の件で、迷惑をおかけした関係者や消費者には、商品力やサービスでしっかりと恩を返していきたいと思っています。

――下着の販売に注力する理由は?

グループ会社であるデイジーと、しっかりとすみ分けした事業展開を進めたかった。当社はデイジーの親会社になっています。2007年に創業し、13年の月日が流れました。ドレスの販売から始まり、そこから横に展開する形で、10~30代向けのアパレル商品、カラーコンタクトレンズなど、ドレス以外のジャンルを拡大させていきました。ドレスの場合、購入者のほとんどが新規顧客でした。調査してみたら、リピート顧客は全体の3割程度。メルマガや販促をしても、毎年、購入者が入れ替わる状況のため、やっても結果が伴わないと判断しました。

新しい顧客が増えるのは大変ありがたいことです。しかし、事業目線で考えると、今のままでは何かあった際に次の展開に生かせないということに気付きました。これまで売ってきた商品や展開をもう一度見直し、下着専門の販売を手掛けていこうと考えました。

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