2022.03.30

SBペイメントサービス、デジタルコンテンツの決済利用意向を調査 多様な決済手段がサービス移行のきっかけに

ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスは3月29日、iPhoneやiPadを使ってアプリで課金をしている消費者に対する、アプリ・Webブラウザごとの決済手段に関する利用意向についての調査を公開した。52.9%が決済手段の多さはサービスを乗り換えるきっかけになると考えていることなどがわかった。

【<グラフ8点>調査結果はこちら】

このほど結果を公開した「デジタルコンテンツ購入時におけるアプリ・Webブラウザごとの決済」調査は、iPhoneやiPadを使ってアプリで課金をしている10代~60代の男女を対象に、アプリ・WEBブラウザごとの決済手段に関する利用意向について調査したもので、2022年1月26日から2月2日に223人、2022年2月9~2月15日に179人から回答を得た。

iPhoneやiPadを使ってアプリで課金をしている人に、普段利用しているアプリを尋ねた問いでは、「電子書籍(マンガ、コミック)」が80.4%と最も多く、次いで「動画閲覧」(77.1%)、「ゲーム」(66.5%)となった。

アプリとWebブラウザで同一サービスが提供されている場合に、それぞれの月の平均購入金額を尋ねた問いでは、月に5000円以上課金する重課金層はWebブラウザ経由で決済する人の方がアプリ経由で決済する人より9.6%多いことがわかった。アプリでは利用できる決済手段がクレジットカード、キャリア決済、Apple ID残高などに限られているが、Webブラウザでは利用できる決済手段がより多い傾向があるため、決済機関の大型キャンペーンの実施によるまとめ買い需要などが購入金額を上げる要因になっていると考えられるとしている。

アプリからApple IDを使ってワンタッチで決済する方法と、アプリからWebブラウザ経由で決済する方法のどちらを利用したいかを尋ねた問いでは、52.9%が「アプリで決済したい」と回答した。一方、決済完了までの手順が増えても「アプリからWebブラウザ経由で決済したい」と回答した人は26.0%だった。

「アプリで決済したい」と回答した人にその最大の理由を尋ねたところ、「スピーディーに購入したい」と答えた人が59.3%ともっとも多く、次いで多かった「現状の方法に不満がないから」(19.5%)を引き離した。

一方、「アプリからWebブラウザ経由で決済したい」と回答した人にその最大の理由を尋ねたところ、「希望する決済手段が利用できる」が43.1%、「決済機関のキャンペーンなどでお得にサービスが受けられる」が36.2%となり、希望の決済手段の利用やお得に決済できることを重視する傾向があることがわかった。

アプリのみで提供されているサービスを利用している場合に、利用できる決済手段が増えることがアプリとWebブラウザの両方で提供されているサービスに乗り換えるきっかけになるかを尋ねた問いでは、52.9%が「なる」と回答した。このことから、利用できる決済手段の多さはサービスの利用意向と深く結びついていることが分かるとしている。

アプリで利用できる決済手段(クレジットカード、キャリア決済、Apple ID残高など)以外に利用したい決済手段を尋ねたところ、「PayPay(オンライン決済)」が40.2%、「楽天ペイ(オンライン決済)」が21.2%、「LINE Pay」が12.7%と、QRコード決済を求める声が多くあがった。その理由としては、「簡単に利用できるから」(28.9%)、「ポイントやキャンペーンなどの還元率が良いから」(27.0%)が上位だった。このことから、QRコード決済Webブラウザで利用できる決済手段に取りそろえることは、購入金額の向上やサービスが選ばれる要因につながると考えられるとしている。

事業者にとっては、アプリ内での決済は決済手数料が高い傾向があるため、Webブラウザに遷移して決済してもらうことにより決済手数料を抑えることにつながる可能性があるとし、デジタルコンテンツを取り扱う事業者に自社Webサイトでの決済手段の拡充を提案している。



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