2022.03.07

ファーイーストカンパニー、F2転換率を10%向上 月900万円のメール経由の売り上げを創出

allureville事業部の営業部 WEB・EC課の齊藤澄恵氏(右)と田中華子氏(左)


サザビーリーグのグループ企業であるファーイーストカンパニーは、1998年の、「ANAYI(アナイ)」のブランド立ち上げと同時に創業されたアパレル企業だ。旗艦ブランド「ANAYI」以外にも、「allureville(アルアバイル)」「LOULOU WILLOUGHBY(ルル・ウィルビー)」「HOUSE OF LOTUS (ハウス オブ ロータス)」など、複数のブランドを展開しており、全国に実店舗を出店している。最近では顧客の体験価値を向上するため、ECやアプリの活用も強化しており、実店舗やEC、アプリのデータを有効活用するべく、現在「allureville」「ANAYI」の2ブランドで「b→dash(ビーダッシュ)」を導入している。「b→dash」は、同社が導入している、ECサイトと実店舗のポイントや顧客情報を一元管理するASPサービス「CROSS POINT(クロスポイント)」とも、スムーズにデータ連携ができたそうだ。さらに、「b→dash」の活用によって、初回購入から2回目の購入につながった顧客の割合「F2転換率」が10%向上し、メール経由の売り上げを月に900万円作り出すことができたという。今回、「allureville」事業部における、データマーケティングツールの「選定の観点」や、ツール導入後の「成果の作り方」について、allureville事業部の営業部 WEB・EC課の齊藤澄恵氏と田中華子氏に話を聞いた。


――データマーケティングツールの導入を検討したきっかけは何だったのでしょうか?

田中:「EC」「店舗」の二つのチャネルを横断した施策と分析を行うことで、F2転換率や、顧客 1人あたりの LTVを向上させたいと考えていました。

ブランド立ち上げ以来、店舗を中心に商品を販売しておりましたが、2018年9月にECサイトをオープンしました。そこで、実店舗とECサイトの顧客情報を一元管理するため、顧客管理ASPシステム「CROSS POINT」を導入しました。

実店舗とECサイトの顧客管理という観点では、「CROSSPOINT」は非常に優れているシステムです。一方で、実店舗とECサイトの会員数も順調に増え、既存顧客の複数のデータを基に、販売促進施策や分析を実施しようと思った際に、「CROSS POINT」だけではできないことがありました。

例えば、施策という面では、全顧客への一斉メール配信や、簡単なセグメントを基にしたメール配信は「CROSS POINT」でも可能です。しかし、「お客さまごとの購買履歴や、サイトの閲覧履歴を基にしたお薦め商品の案内メール」や、「メールの開封やクリックなどの行動履歴に応じて、メールとLINEを組み合わせた、クロスチャネルでのシナリオ配信」といった施策は、「CROSS POINT」だけでは実現できませんでした。

分析の面においては、会員属性分析や売上分析などの簡単な分析は、「CROSS POINT」でも実現可能でした。一方で、「F0・F1・F2転換などの歩留まり分析」や、「1回目・2回目購入が店舗なのか、ECなのかを把握する店舗チャネル別の買い回り分析」、「各店舗での新規購入・リピート購入別の、売り上げや購入件数の分析」といった、より詳細な分析はできませんでした。

詳細な施策や分析を実現するにあたって「CROSS POINT」からデータを吐き出して、これらの施策や分析を実施する方法もありましたが、セグメント配信データや、分析用のデータの集計は、手作業で実施する必要があり、「膨大な工数がかかってしまう」という課題を抱えていました。

そこで、施策や分析に必要となる、データ準備作業の工数を減らすために、「CROSS POINT」と簡単に連携ができ、F2転換率やLTVの向上に寄与するマーケティングツールの導入を検討しました。


allureville事業部の営業部 WEB・EC課の田中華子氏

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