2022.02.28

【自然派化粧品を開発するには〈インタビュー〉】実正 角谷昭博営業部長「自然派化粧品開発へ『超臨界抽出』を提案」

角谷昭博営業部長

ーー他に、自然派化粧品の開発に役立つ技術があれば教えてほしい。

当社では、付加価値の高い自然派化粧品の開発に役立つ技術として、「超臨界抽出」も提案している。当社の工場には、超臨界抽出装置があり、超臨界抽出技術を用いた原料抽出を行える。この技術を用いれば、天然素材から独自性の高い成分を抽出し、化粧品に配合することが可能だ。溶媒を使用しない点も、自然派化粧品との相性が良い。熱水抽出やエタノール抽出では得られない有効成分を抽出することも可能。必要量だけ抽出することもできるため、環境への負荷も最小化できる。地元の天然素材から抽出し、〝地産地消〟の化粧品を製造することも可能だ。差別化された自然派化粧品・SDGs化粧品の開発に大きく貢献する。

ーー超臨界抽出によって製造した原料の具体例を教えてほしい。

例えば、久慈産琥珀から超臨界抽出で製造した素材として「超臨界抽出久慈琥珀エキス」がある。同エキスには、既存のエタノール抽出品には確認されていない、強いメラニン低減作用(美白作用)が確認されている。

また、コメヌカから超臨界抽出した「コメヌカ超臨界CO2エキス」にも、外原規のコメヌカエキスを大きく上回る美白作用があることが試験で確認されている。ハトムギから超臨界抽出した「ハトムギ超臨界CO2エキス」にも、市販のハトムギエキスを大きく上回る美白効果が確認されている。

最近では「エゴマ種子超臨界CO2エキス」に、極めて強力な美白効果があることが明らかになった。試験では、メラニンの産生量が96%以上減少していることが確認された。

超臨界抽出で得たエキスには、他の抽出法で得られたエキスにはない優れた機能性が確認されるケースが少なくない。自然派・SDGsと、高い機能性、オリジナリティーを訴求できる化粧品の開発に貢献できる技術だといえる。


実正
https://www.misho.co.jp/










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