2022.03.01

【ECモールのジャンル別シェアが一目瞭然】Nint開発担当者に聞く、新機能「メッコチャート」とは?

価格帯ごとに分析し、視覚的に一気に俯瞰できる「メッコチャート機能」


EC市場のデータ分析を手掛けるNint(ニント)はこのほど、国内大手ECモールの販売推計データの収集・分析ツール「Nint ECommerce」に、新たな分析機能「メッコチャート機能」を追加した。「メッコチャート機能」では、指定した商品ジャンルの市場の状況について、価格帯ごとに分析し、視覚的に一気に俯瞰できる。「テレビ」「冷蔵庫」などの、商品ジャンルを指定するだけで、どんなメーカーがどういった価格帯の商品を販売していて、どのくらいのシェアを占めているのかが、一目でわかり、売り上げアップにつなげられるという。「メッコチャート機能」を開発した、Nint・日本事業部門の今田雅也事業部長と、プロダクト開発チームの江幡栄佑氏に、新機能のメリットについて聞いた。


 自社の主戦場の競合を一目で把握


――「メッコチャート機能」とは何ですか?

今田:Nintの「メッコチャート」では、ECモールの商品ジャンル全体を、価格帯とメーカーの構成比で視覚的に捉えることができます。「Nint ECommerce」の販売推計データを基に、価格帯を表す横軸と、メーカー別のシェアを表す縦軸で表すグラフ(写真)を自動で作成することが可能です。担当者が希望する価格幅を、カスタマイズで設定して表示することも可能です。

「メッコチャート」は「マリメッコチャート」と呼ばれることもあるようですが、海外のコンサルティング業界で利用される専門的な視覚化の方法です。全体の数字に対して2つの構成要素が面積で表現されるチャートを指します。


▲グラフでは2022年1月の「テレビ」ジャンルの売り上げを2万円刻みで表示したマリメッコチャート。最も売れていたのは、2万円以上4万円未満の価格帯の商品だったことが分かる
 
グラフを見ると、「いくらの価格帯ではどのメーカーのシェアが多いのか」を一目で把握できますから、自社が売り上げを上げるには、どのメーカーを参照すればよいか分かります。「Nint ECommerce」を導入する企業は、自社の競合商品や競合メーカーを知りたいときに、データ分析の専門家がいなくてもすぐに活用できます。集計期間を指定してメッコチャートを作成すれば、「あるメーカーが、ある時期を境に、どのくらいの価格帯の新商品を投入するようになった」といった情報も分析することが可能なのです。自社が主戦場とする市場に、潜在競合が今後、隣接した価格帯から進出してくる可能性があるといったことを、知るきっかけとしても活用いただけます。自社の売り上げを守ることにもつながります。

江幡:「メッコチャート機能」では、グラフを表示するページから、グラフを構成する商品の一覧ページに遷移し、個別の商品の詳細を比較することもできます。これまでは、競合商品の分析をする際に、その都度商品を探す必要がありました。「メッコチャート機能」を使えば、グラフにより市場を一目で把握できるだけでなく、競合の商品ページを確認することまでできます。そのため、競合分析に掛かる工数を大幅に削減できるのです。競合の商品ページでは、どのようにエンドユーザーに訴求しているのかも分かります。


▲各製品のチャートの中に占める面積をみれば、メーカーの売上規模が把握できる。2万円以上4万円未満の価格帯のテレビで、最も売り上げが多かったメーカーは、青のD社だった。

Nint ECommerce→https://www.nint.jp/ec/

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