2022.02.28

「futureshop」、「店舗受取オプション」を実装 機能カスタマイズなしでBOPISを実現

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは2月24日、「futureshop」シリーズのバージョンアップにおいて、ECサイトで購入した商品の受け取り場所に店舗を指定できる仕組みを導入できる「店舗受取オプション」をリリースした。これにより「futureshop」シリーズを利用する事業者は、機能のカスタマイズなしでECサイトにBOPIS(Buy Online, Pick-up In-Store)を導入できる。実店舗とECの連携による顧客体験向上を支援する。

「futureshop」シリーズは、未来に向けたコマース戦略を創造するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム。このほど実施したバージョンアップで、「futureshop」シリーズで作成したECサイトに購入した商品の店舗受け取りを実装できる「店舗受取オプション」機能をリリースした。導入のための初期費用は必要なく、月額費用は3000円(税抜)。「futureshop」シリーズを利用する事業者は、機能カスタマイズの必要なく、月額費用を支払うことで同オプションを利用できる。

「店舗受取オプション」機能を使うと、ECサイトにおいて、商品の届け先としてあらかじめ設定した各店舗の選択、購入者の支払い場所をECまたは店舗から選択できるよう設定できる。届け先として店舗を指定した場合は、送料無料の設定となるが、大型商品など特定の商品を個別に店舗受け取り対象外にする設定も可能だ。店舗へ注文商品を配送するタイミングで購入者に受取通知メールを送信できる機能もあり、各店舗ごとに異なる受取場所や引き渡し方法をメールに記載できる。

同機能の導入により、EC事業者は、購入者の好きなタイミングで、送料をかけずに受け取りできる利便性により、購入者の心理的ハードルを下げる。来店機会の創出によりブランド接触機会の増加を実現し、店頭でのついで買いなどを促進できる。あらかじめECで購入を済ませることで店舗での欠品を防止し、顧客体験の向上、在庫の適正化を図れるといったメリットを得ることができる。

いわゆるBOPISは、海外では2015年ころから普及しており、各届け先への配送費問題や、商品を買う意志はあるものの実物を見て買うかどうか決めたいなど、EC単体ではなかなか解決することができない購入にいたる障壁を取り除くことができる。フューチャーショップは、実店舗を活用することで顧客体験を向上させ、EC利用を底上げしたものと考察する一方で、これまでBOPIS導入にはハードルが高いのが実情だったとしている。

その理由として、一般的なECプラットフォームでは機能カスタマイズが発生し、プラットフォームそのものの複雑化による影響範囲の洗い出しや、昨今のエンジニアの人手不足などの問題もあり、費用や時間など多大なコストがかかることを挙げた。そのため費用対効果の検討段階で導入に踏み切ることができない、開発体制が確保できずに提供までのスケジュールが長期化するなど、複合的な要因によって大手企業のみの提供に限られ、普及に至っていなかったとした。

こうした状況を受け、このほど提供を開始した「店舗受取オプション」は、機能カスタマイズの必要がなく、月額費用を支払うことで容易に利用することが可能。同オプションが備える機能から各事業者に合わせた運用方法を検討することでBOPISを提供し、ECサイト利用者の利便性や顧客体験を向上でき、売上向上や顧客のファン化を実現するための施策を強化できるとしている。




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