2022.02.25

【資本業務提携の真意は?】エクスプライス 稲積憲社長「『実』を取り、さらなる成長加速へ」

エクスプライス 稲積憲社長

――提携後の具体的な取り組み、期待するシナジーは?

多くの面でシナジーを創出できると考えている。

まず、全国に実店舗を持つDCMグループの基盤を活用した相互送客だ。今までリアルでの接点を持つことがなかったわれわれにとって、エクスプライスの魅力を発信できる新たな起点となるだろう。

商品ラインアップという面では、DCMグループが得意とする非家電分野の商材を、自社の販売チャネルにも積極的に取り入れていく。

上場企業のグループ会社という武器を得ることで、仕入れ先の開拓にも期待している。例えば、実店舗を持たない企業と取引を行わないという仕入れ先も業界内にはまだまだ多くある。こうした仕入れ先とつながりを持てることも提携による副次的な強みだ。

プライベートブランド(PB)の「MAXZEN(マクスゼン)」では、仕入れと販売での拡大を期待している。

DCMグループ向けの販売を想定した生産ロット拡大による商品・価格の競争力向上が考えられる。また実店舗で常時展示・販売ができることで、リーチの拡大につなげたい。

DCMグループが全国に持つ物流拠点の活用も視野に入れている。千葉・船橋の旗艦センターと各地のサテライト拠点を軸に、自社による配送網を全国各地へと早期に広げていきたい。

当社とDCMHDは互いの強みを生かすことのできる補完関係にあるという印象だ。

われわれがDCMグループの資産を活用して成長を加速し、またEC領域のノウハウをDCMグループ各社に活用していくことで、グループ全体の価値向上にもつながっていくと考えている。


DCMという「自動車」に乗り加速


――社名変更(2021年4月)、新代表就任(同6月)、今回と1年で大きな変化が起きている。社内の反応はどうか?

まずは驚きの声を多く受けたというのが率直な感想だ。幸い、社内からは全体的にポジティブな反応をもらえている。ただ100%がポジティブかというとそうではなく、一部メンバーには漠然とした不安もあると思う。

これまで通りにサービスのレベルアップに集中しつつ、DCMグループの資産を活用してさらにサービスが良くなったことを実感することで、こうした不安を解消していきたい。

当社は創業後14年でファンドという「自転車」を得て大きな成長を遂げられた。18歳目前となった今、DCMグループという「自動車」に乗ってより遠くへより早く到達できるようになるだろう。

新たな挑戦を前にスタッフ一同結束し、成長スピードを加速、そしてグループ内で最大限のシナジーを創出できるよう努めていく。




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