2022.02.17

オイシックス・ラ・大地、第3四半期はOisixが22%増収 高価格帯の販売が好調に推移

オイシックス・ラ・大地の2021年4-12月期(第3四半期)における食品EC「Oisix」の売上高は前年同期比22.0%増の451億9000万円だった。営業利益は同7.0%減の65億2000万円。連結売上高は同17.0%増の874億円だった。
 
「Oisix」は利用頻度が低い利用の会員に対して退会手続きを実施し、第3四半期累計で約1万人減少した一方、約8000人が増加したことで会員は累計で34万5409人となった。利用頻度が鈍化したが、年末商材などの高価格帯の販売が好調に推移。会員1人当たりの月間購入金額はコロナ禍前と比べ13%増の1万2880円となった。
 
ミールキット「Kit Oisix」の定期会員は同33%増の21万7680人。2021年11月に累計販売食数が1億食を突破した。
 
期初の2022年3月期通期連結業績の修正も発表した。食品EC・宅配事業が好調なことから売上高は前回予想比7.6%増の1130億円に上方修正。一方で、物流トラブルの影響で営業利益は同30%減の35億円と下方修正している。


物流混乱で15億円の影響

オイシックス・ラ・大地は、食品EC「Oisix」の物流を担う「Oisix New海老名ステーション」で発生した欠品や配送遅延により、売上高15億円、利益15~20億円のマイナス影響が出たと発表した。キャンセルやプロモーション停止などが響いた。2月10日にオンラインで開催した2021年4-12月期(第3四半期)決算説明会で、高島宏平社長が明らかにした。
 
説明会の冒頭、高島社長は「このたびの配送トラブルで多くのお客さまにご迷惑をおかけしまして、申し訳ございませんでした」と述べた。
 
混乱の原因について、①商品の納品遅れや遅れに起因した荷受け時のオペレーションが想定通りに進まなかった ②高精度な物流システムだったために、イレギュラーな状況に対応ができなかった――という2点を挙げた。その上で「移転準備が不十分なうちに稼働させたということが原因だった」と説明した。
 
出荷配送については、1月25日以降は遅延がない状態で稼働していると報告した。カスタマーサポートは、トラブル発生後、約2週間は対応に遅れがあったものの、現在は通常通りの対応に復旧したという。
 
キャンセル件数は約8万人、遅延は約1万人、商品の欠品は約2万人で、トラブルに関する問い合わせは約7000件だった。解約件数について「想定よりもはるかに少なく、会員の皆さまには大変感謝申し上げたい」と話した。
 
このトラブルによる業績影響は2022年3月期中のもので、2023年3月期に影響はないとした。2月中に出荷量のキャパシティを増強し、配送品質をトラブル前の水準まで戻す計画を明らかにした。



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