2020.04.10

ユニクロ、上期のEC売上は8.3%増の525億円 暖冬の影響で成長鈍化

ファーストリテイリングは4月9日、2019年9月−2020年2月期(中間期)の決算発表を実施。ユニクロの国内EC売上高は前年同期比8.3%増の525億円だった。暖冬の影響を受け、リアル店舗は減収となり、EC売上高も伸び率が低下している。新型コロナウイルスの影響で3月単月の売上高は、前年同月比27.8%減になったという。

ユニクロの海外事業も減収となった。全体売上は前年同期比6.7%減の5412億円。EC売上高は2月単月では前年同月比で約20%の減収となったが、上期全体では前年同期比約20%の増収となった。中国大陸の既存店売上高、EC売上高ともに3月以降は回復基調にあるという。

2020年8月期の通期業績予想を下方修正している。売上高は前回予想で前期比2.2%増の2兆3400億円としていたが、同8.8%減の2兆900億円に修正した。これは新型コロナウイルスの影響が下期後半に収束すると仮定して算出した予想値。現時点では確度の高い業績予想の算出が難しいという。

ファーストリテイリングの柳井正社長は、「(新型コロナウイルスは)戦後最大の人類の危機」と話した。一方、同社が進める「グローバルで作り、グローバルで売る」取り組みや、「情報を商品化する」ビジネスモデルは、グローバル化する世界経済において「本当の意味でトレンドに乗っている。間違っていない」(柳井社長)と説明した。

新型コロナウイルスの影響で、世の中の情勢や消費者の意識が大きく変わる中で、ファーストリテイリングも変革のスピードを高めるという。同社が目指す「情報製造小売業」のフラッグシップでもある、商品企画から物流までワンストップで行う「有明プロジェクト」について、「より早く実現できる」(同)と意気込みを語った。

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