2022.02.01

【アドブレイブ中村執行役員に聞く】競争が激化するEC市場 CRM強化でLTVを改善できない企業は生き残れない

アドブレイブ 中村隆嗣執行役員


ECに特化したCRMプラットフォーム「アクションリンク」を提供するアドブレイブの中村隆嗣執行役員は、2022年のEC市場について、「CRMの重要性がますます増していく」と予想している。「コロナ禍でEC市場全体が拡大する一方、事業者の新規参入が加速している。そんな中、限られた時間と体制で効率的に、既存のお客さまのリピート率やLTVを上げるには、CRMの自動化が鍵になる」とも話している。中村執行役員に、2022年のEC市場と、CRMの重要性について、聞いた。


――2022年のEC市場はどうなっていくと思うか?


2021年に引き続き、EC市場の規模が拡大するのは間違いない。経済産業省のデータによると、日本の物販系BtoC-ECのEC化率は8%程度で、米国の約半分となっている。まだまだ、EC市場の拡大は続くと考えられる。

コロナ禍で、物販系のEC市場が全体的に急速に拡大したことは、もはや言うまでもない。一方で、ECに新規参入する事業者も市場の伸び以上に増え続けている。ECのカートベンダー各社において、導入社数が増加していることからも明らかだ。

市場が広がっても、事業者が増加すれば、競争は激化する。新規顧客の獲得が難しくなる中で、既存顧客のリピート促進が、より重要になっていくだろう。

CPAを意識した顧客獲得に注力するのはもちろんのこと、同時に既存顧客のLTVを高めるための戦略を採用する企業がますます増えていくだろう。実際に当社にご相談いただくケースが毎年増え続けている。

競争の激化でCPAが高騰する中で、CRMに取り組まなければ、生き残ることができないと気付き始める企業が増えていると考えている。成功事例も増えており、2022年はそういった動きが、より一層加速すると予想している。

これはEC企業に限った話ではなく、EC企業と取引をしている広告代理店も同様だ。LTVまで考えて、リピート顧客を最大化する提案ができる企業が生き残っていくことになると考えている。

――CRMを強化したい企業は、まずどうしたらいいか?

まずは、自社のEC顧客のリピート率や、顧客一人当たりのLTVの数字などを、データをもとに分析するべきだろう。数字を見れば、「どんな商品をきっかけに新規購入につながるのか」「どんな商品のリピート率が高いのか」「2回目、3回目と購入している顧客はどんな顧客で、どんな商品を買うのか」など、リピート行動や顧客像が分かってくるはずだ。自社の顧客のリピートに関する全体の数字を俯瞰して分析しつつ、顧客一人一人の購買動向を見ていく必要がある。そこで初めて、リピートを改善するための具体的な施策を立てることができる。

ECサイトでは、CRMを手探りで行っているケースが非常に多い。購入後の顧客や、カゴ落ちした顧客に対してステップメールを送る仕組みを実装してはいるものの、それにとどまってしまっているケースも多い。

確かに、顧客の分析や、施策の実装などのPDCAを繰り返すことを手作業で行うのは、大変な手間だ。CRMの担当者は、店舗運営や広告運用など、別の業務を兼任しているケースが多い。効果的に迅速にPDCAを回す必要がある。

そこで、CRMツールを導入し、顧客の分析から、施策の配信、レポート化まで、限りなく自動化し、人間は人間にしかできない業務に集中していく方法が効果的だろう。

――CRMツールを選ぶ上で、何を基準に選べばよいのか?

必要なのは、「自社のリソースに合ったツールを選ぶこと」だ。

CRMツールと言っても、基本的な機能のみを備えたシンプルなツールから高機能なツールまで、さまざまある。高機能なツールの中には、顧客情報をより自由に絞り込むことができるものもあれば、施策を自動化できるものもある。外部連携ができるものもある。

ただ、高機能なツールが良いというわけではない。高機能なツールほど、運用工数が膨大になり、リテラシーも求められる。リソースやノウハウが足りず、使いこなせなかった結果、CRMツールが単なるメルマガ配信ツールになり下がってしまっているという企業も非常に多い。実際に、当社に相談に来る企業も、そのようなケースが多い。大切なのは、限られた時間とリソースで、いかに迅速にCRMにおける課題の発見と施策の実行・検証を実施できるかだ。

――LTVやリピート率を高めるために、どんなことから取り組めばよいのか?

データをもとに顧客像や行動を把握することが第一歩だと考えている。CRM施策を行う目的を改めて考えてほしい。CRMを行う第一の目的は、リピート購入による売り上げと利益を増やすことだ。データをもとに、どんな顧客に対し、どんなメッセージを、どんなタイミングで、どんな手法で届ければいいのかを考えることが、CRMの取り組みの第一歩になる。

そのためにはまず、顧客の分析が必要となる。しかしながら、現状ではそれすら満足にできていない企業が多い。理由としては、「ノウハウがない」「時間がない」ということがある。それ以外に、「高額な初期費用を支払って、CRMツールを導入しないと分析ができない」という問題もある。アクセス解析には、グーグルアナリティクスという無料で使える標準的なツールがあるにも関わらず、ECのCRMにおいてはそういったツールが今まで無かった。

そこで、当社では、今まで有料で導入した企業だけに提供していた、EC特化型CRMプラットフォーム「アクションリンク」の「リピート分析機能」を、2月1日から無料提供することにした。「分析機能」では、これまでに蓄積した顧客データを読み込むことにより、現在の顧客のリピート状況を詳しく分析することができる。

まずは、多くのEC事業者に、「アクションリンク」のリピート分析機能を利用してもらいたい。自社のリピート率やLTVの課題に気付いてほしい。

 

▲継続率分析の例


【「アクションリンク」とは?】



EC通販の顧客を可視化し、PDCAを回すことでLTVを向上できる「顧客中心」型のマーケティングプラットフォーム。オンライン/オフラインを問わず、あらゆるデータを顧客軸で統合し、顧客行動を可視化できる。さらに、分析だけではなく、顧客ごとにクロスチャネルで行う最適なメッセージ配信を自動化できるため、顧客体験の改善とLTVの向上を効果的かつ効率的に実現できるとしている。CRMからMA、レコメンド、BIまで、顧客体験を改善しLTVを増やすために必要な機能を、誰でも簡単に活用できるようオールインワンで提供している。過去に数千回実践したPDCAによってリピート売り上げをアップする成果が証明された"鉄板シナリオ"を実装している。

お問い合わせはこちら▶▶https://actionlink.jp/





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事