2022.01.26

【ECモールに聞く2022年の展望】「eBay」岡田雅之社長「独自決済導入で高額商品販売が拡大」

イーベイ・ジャパン 岡田雅之社長


4割は米国以外のユーザーが購入


――売れるエリアも拡大しているのか?

ほぼすべてのセラーさんが米国向けに出品しているが、結果的に4割は米国以外の方に買われている。米国で買われたと思っているものも、フォワーダーが中国などに転送している可能性もある。そこまでは正確には追いきれないが、エリアが広がっているのは間違いない。SNSで世界中にいる同じ趣味の方が、つながりやすくなっていることも背景にある。

――グローバルに売る際に注意すべき点は?

例えば車のパーツを売る際に、どの車種へ適合するかといった情報を意識した方がいいとは思うが、米国などでは全然違う車のエンジンを取り付ける愛好家の方もいる。そこら辺の感覚は日本と異なるケースも多く、あまり深く考えても仕方がない。

かつてドラゴンボールのフィギュアが売れている時期に気付いたことがあった。検索キーワードを調べていると、第2キーワードに「ウォールペーパー」とワードが入っているケースが確認できた。米国などでは自宅の壁紙を自分で張り替える方が多く、おそらく子ども部屋用にドラゴンボールの壁紙を求めるニーズが「eBay」に寄せられていたのだろう。

「eBay」では、自国では見えないニーズを発見することができる。テストマーケティングや商品開発にも活用していただけると思う。

――真贋鑑定サービスにも注力している。

腕時計の真贋鑑定サービスは2020年11月から提供している。セラーからは極めて好評だ。さらにハンドバッグの真贋鑑定サービスも試験的に開始している。一部のセラー限定でテストし、サービスに問題がないか、どうスケールしていくかなどを検討している。

米国では鑑定業者を買収し、スニーカーの真贋鑑定サービスも提供している。スニーカーの真贋鑑定サービスを日本でも提供するかどうかは未定だが、高額商品では真贋鑑定サービスのニーズが増すと考えており、「eBay」としても力を入れている。

――2022年に注力する取り組みは?

以前は対象を限定していたが、今では全セラーを対象に日本語サポートを提供している。独自ペイメントの導入で高額商品の販売もしやすくなった。多様なセラーを受け入れる準備ができている。積極的にセラーの開拓に取り組みたいと考えている。

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