2022.01.21

【ECモールに聞く2022年の展望】「Makuake」中山亮太郎社長「流通網拡大の1年に」

マクアケ 中山亮太郎社長


「Makuake(マクアケ)」の事業成長が続いている。購入型クラウドファンディング(CF)サイトとして2013年にサービスを開始して以来、新商品の発表の場としてサービス規模を拡大。2019年12月の新規上場後は「応援購入」という新たな購買体験の創出を目指し、ECモールとしての機能拡張を進めている。2022年はBtoBサービスの本格開始など、サービスを通じて誕生した商品を起点に新たな流通網の構築を視野に入れる。マクアケの中山亮太郎社長に、サービスの現状や今年の取り組みを聞いた。


社会的役割を意識


――「Makuake」の近年の状況は?

2021年9月期の応援購入総額(GMV)は、約215億円超となった。コロナ禍で加速したデジタルシフトの波を、着実に捉え続けたことが事業の成長につながっている。

数百億円規模のプラットフォームとなると、社会的責任も大きくなる。2021年は社会の中での「Makuake」やその役割について、大きく意識する1年にもなった。

われわれは、「Makuake」で展開される商流を「0次流通」と定義している。作り手である「実行者」がプラットフォームを通じて無在庫で新商品を先行販売し、一般流通前に消費者の獲得やマーケティングを行えるのが特徴であり強みだ。

コロナ禍でライフスタイルや商流が大きく変化する中でも、作り手が新商品を発表するための場は変わらず必要となっている。オンライン上で新商品をデビューさせていく場として、「Makuake」へのニーズの高まりや流通インフラとしての存在感が増していることを実感している。

――2022年に注力する取り組みは?

今年は「Makuake」で誕生した新商品をバイヤー会員に卸す「応援仕入れサービス」を本格的に運用していく。

創業当初から、大量消費・大量生産の商流では生まれないようなニッチでディープな商品をどのように誕生させ、その存在をいかに多くの消費者に発信できるかという課題を持ち事業を進めてきた。

日本各地のバイヤーやセレクトショップを通じて、流通網が毛細血管のように広がっていく「応援仕入れサービス」は、その目標を実現するための大きな一歩だと捉えている。

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