2021.12.21

世界のドロップシッピング市場は10年間で11.8倍成長と予想 年平均成長率28%、EC市場拡大が後押し

Panorama Data Insightsはこのほど、ドロップシッピング市場に関する世界の機会分析と2030年までの業界予測に関するレポートを公開した。越境ECとオンラインショッピングの台頭により、Eコマースが大きく成長することが予想されるとの見解を示し、EC(電子商取引)の成長は世界のドロップシッピング市場の主要な推進要因となっているとした。

ドロップシッピングとは、販売者が在庫を持つ必要のない小売業の履行方法で、ECの小売業者が、第三者(メーカー、卸売業者、他の小売業者)から商品を購入し、消費者に直接発送する。Panorama Data Insightsは、このほど公開したドロップシッピング市場に関するレポートにおいて、2020年に1402億米ドルだった世界のドロップシッピング市場の売上高は、2021年から2030年までの予測期間中、年平均成長率(CAGR)28%で成長し、2030年には16551.5億米ドルに達すると予測した。2020年の約11.8倍の規模になる見通しだ。

市場の推進要因として、越境 電子商取引やオンラインショッピングの台頭による電子商取引の大きな成長を挙げ、ECの成長が世界のドロップシッピング市場の主要な推進要因とのなっているとした。一方で、市場の脅威には、不正取引や詐欺の可能性を挙げた。そうした要因が世界市場の成長を鈍化させる可能性があるとしている。小売業者は、在庫や物流への投資を抑えるために、ドロップシッピングへの依存度を高めており、幅広い製品ポートフォリオと間接費の削減が世界市場の成長を後押しすると予測している。

COVID-19の影響について、その発生はドロップシッピング市場に悪影響を与えたとした。業界の業務が中断されたことで、メーカー、サプライヤー、物流会社が商品を時間通りに届けることができなくなった。COVID-19の危機の結果、成長の鈍化により、米国におけるドロップシッピング企業の市場評価が低下した。

地域別分析では、2020年時点の世界のドロップシッピング市場では、アジア太平洋地域が優位性を保ち、最大の売上シェアを占めている。オンラインビジネスを立ち上げる上で最も費用対効果の高い方法は、ECであり、起業家は大量の在庫を抱えることなく、オンラインで製品を販売することができる。中国やインドなどのアジア諸国では、ドロップシッピングのビジネスモデルの人気が高まっている。アジア太平洋諸国はどこよりもECに参加しており、業界をリードする存在となっている。

同レポートのサンプルは、Panorama Data Insightsのサイトにて提供している。



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