メンズスキンケアブランド「BULK HOMME（バルクオム）」を展開するバルクオムは11月5日、中国でブランドコンサルティングサービス等を展開する Shanghai Shenyi Network Technology Co, Ltd.（以下：USHOPAL）の特別目的会社及び、海外需要開拓支援機構（クールジャパン機構）から資金調達を実施したと発表した。また、USHOPALとの資本業務提携を締結し、グローバル展開の加速を図る。
2013年に事業を開始したバルクオムは、「世界のメンズビューティをアップデートする」というビジョンおよび「世界No.1シェアのブランドをつくる」というミッションの実現に向けて、メンズスキンケアのベーシックを追求し、世界中の男性の肌へ新しい価値を提供するスキンケアブランド「BULK HOMME」を展開。グローバルシェアNo.1をミッションに掲げ、海外での販路を拡大してきた。2021年にはアメリカ進出を果たし、現在、中国大陸・アメリカ・イギリスをはじめとする10以上の国と地域に進出している。
さらに海外展開を加速すべく、このほどUSHOPALおよびクールジャパン機構からの資金調達を実施した。調達した資金は、主に海外でのマーケティング活動及び組織力強化や新規マーケットエントリーに伴うオペレーションの構築に活用するとしている。
USHOPALと提携、中国へ本格展開
今回、資本業務提携を締結したUSHOPALは、「Chantecaille」「Natura Bisse」「SUQQU」「Juliette has a gun」といった海外化粧品ブランドの中国市場参入を手がけてきた実績をもとに、バルクオムの中国におけるブランド育成・認知、マーケティングからチャネル開拓・販売を支援する。具体的な支援内容としては、中国男性の購買行動を踏まえた「TikTok」「weibo」「wechat」「RED」等の現地メディア活用や、11月5日から上海にて開催する中国国際博覧会での出展支援、さらに中国主要ECプラットフォームやUSHOPALが運営する、中国で客単価が最も高いハイエンドビューティストア「Bonnie&Clyde」をはじめとするオフラインのチャネル開拓を予定してしている。また、KOL（中国におけるインフルエンサー）を活用し、ブランド認知の拡大を図るとしている。
一方、クールジャパン機構は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013年11月に法律に基づき、官民ファンドとして設立した。「日本の魅力」を事業化し、海外需要の獲得につなげるため、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」「インバウンド」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っている。
化粧品は、高機能・高品質、安心・安全という「メイド・イン・ジャパン」ブランドへの信頼によって、中国を中心としたアジアでの人気が高いクールジャパン商材として注目されており、今後は、メンズコスメにおいても海外展開が期待されている。さらに政府も含む産学官が策定した「化粧品産業ビジョン」でも、メンズコスメは今後の成長分野の一つとして掲げられている。これらの背景から、バルクオムが日本製のメンズコスメとして海外で広く利用される成功事例となるよう、クールジャパン機構より、資金面並びに企業価値向上に向けた支援を受けるに至ったとしている。
このほどの資金調達について、USHOPAL創業者兼CEOの郭璐（Lu Guo）氏は、「USHOPALは商品の選定には非常に厳しい目を持っていますが、『BULK HOMME』ブランドが持つ優れたブランドコンセプト、洗練された製品体験やデザインは中国消費者にも受け入れられると想定され、ブランドの価値を私たちに示してくれています。我々の投資ブランドポートフォリオの中に、日本で急成長している『BULK HOMME』が加わることを歓迎しております。USHOPALのブランド育成ノウハウを通じて、市場シェア拡大に向けてサポートできればと考えております」とコメントした。
クールジャパン機構 代表取締役社長 CEOの川﨑憲一氏は、「バルクオム社への投資を通じて、日本を代表する高品質・高機能メンズスキンケアブランドになりつつある『BULK HOMME』の海外事業展開を資金面・事業面双方で支援させていただくことで、『BULK HOMME』が日本の男性用化粧品の海外市場における認知度・地位向上を実現するとともに、当該分野における海外展開のモデルケースとなり他の関連日系企業の海外進出が促進されることを期待しています」とコメントした。
