2021.10.21

【<徹底解明>モール物流戦争の行方】第2回 ヤフーとヤマト、料金明瞭化で利用急増 今期「優良配送」50%超へ


今期中に「優良配送」50%超に


「フルフィルメントサービス」を活用するメリットの1つが、「優良配送」の認定を受けられることだ。「優良配送」の対象商品になることで購入率を上げることができる。ユーザーにとっても配送面で安心できる「優良配送」の選択肢は好評だという。

「『優良配送』の施策を始めてから配送の不満足度は明らかに下がっている。ストアさまにとっても『優良配送』のアイコンを目立つ位置に掲載したり、対応商品を目立つ場所に掲載したりすることで商品が売れやすくなる」(同)と話す。


「優良配送」対象商品にはアイコン掲載

最近ではセールなどに合わせて「優良配送」商品を購入した顧客へのキャンペーンを積極的に展開し、「優良配送」商品の認知向上や利用促進を図っている。

「検証段階ではあるが、キャンペーンは確実に『優良配送』の認知や注文比率向上に貢献している。今年度内に『優良配送』比率を少なくとも50%にしたい」(同)と話す。


将来的にグループ物流活用の可能性も


出店者向けの物流サービスの選択肢は、ヤマト運輸との「フルフィルメントサービス」だけではないようだ。

「今後もヤマト運輸さんと共同で物流サービスを提供していくことは変わらない。一方でアスクルやZOZO、SBロジスティクスなどグループの物流リソースをどのように活用できるかの検討は継続的に行っている。ストアさまにもお客さまにも、良いサービスを提供できるのであれば実用化を進める」(同)と語る。

アスクルや出前館が連携して商品の即配サービス「PayPayダイレクト」の実証実験を行っているが、こうしたサービスとヤフーの物流サービスが将来的につながり、出店者の商品を即配するといった可能性もありそうだ。



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