2021.10.21

【<徹底解明>モール物流戦争の行方】第2回 ヤフーとヤマト、料金明瞭化で利用急増 今期「優良配送」50%超へ


「モール物流戦争の行方」第2回では、ヤマト運輸と組んでモール物流の競争に参戦し、優位性のある配送料やサービスを武器に利用店舗数を急拡大しているヤフーの取り組みに迫る。ヤフーの畑中基執行役員に「配送料の安さの理由」「『優良配送』の進捗や目標」「物流サービスの展望」などについて聞いた。


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ヤフーとヤマト運輸が提供する、出店者向け物流サービス「フルフィルメントサービス」は、今年4月のリニューアル後から利用店舗数がグッと増えている。

「今年4月のサービスリニューアルで料金体系を明瞭化したことで、価格面やサービススペックを見て、以前より大きな反響をいただいている。単に配送料などが安いだけではなく、ヤマト運輸さんが届けることで『時間指定で確実に届く』『再配送の手続きが楽』など、品質面でのメリットも感じてもらえている。以前は相対で見積もりや利用の相談に応じていたが、料金体系が明確になったことで、ストア(出店者)さまの導入までのスピードが上がったことも利用店舗の拡大につながっている」(畑中執行役員)と話す。


ヤフー 畑中基執行役員

他のモール物流と比べても優位性のある料金を実現している理由については、「両社の努力で高い水準の価格やサービスを実現している。ヤマト運輸さんにはコスト面はもちろん、多様な商材に対応してもらうなど頑張っていただいている」(同)と話す。


セール時の配送遅延はゼロ


セールなどの波動に対する配送遅延などのリスクについて聞くと、「前回のセールでも全く遅延はなかった。キャパシティーや運用面は問題ない。導入店舗が急激に伸びるようならヤマト運輸さんと協議し、物流拠点を拡充していきたいと考えている。ただ、今のところ比較的大きな拠点を活用させていただいているので、まだまだ十分なキャパシティーがある」(同)と言う。

ヤマト運輸は「フルフィルメントサービス」の倉庫については委託先を活用しており、今後も外部拠点を活用し、柔軟にキャパシティーを拡大できる体制のようだ。

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