2021.10.06

SBペイメントサービス、コロナ禍の新たなEC消費・行動変容を調査 10代女性の61.6%が利用頻度「増えた」

ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスは9月30日、コロナ禍における新たなEC消費・行動変容に関するアンケート調査の結果を公開した。コロナ禍でのオンラインでの買い物・サービス利用の頻度について10代女性の61.6%が「増えた」と回答するなど、さまざまな商品やサービスの購入において、オンラインの需要が高まっていることが分かる結果となった。

「コロナ禍における新たなEC消費・行動変容に関する調査」は、2021年7月16日~8月12日に実施したもので、調査対象は10~90代の男女3606人。

オンライン(Webサイト・スマートフォンアプリなど)で買い物・サービス利用をしたことがある消費者に対し、「コロナ禍でオンラインで買い物・サービス利用をする頻度は増えたか」尋ねた問いでは、「変わらない」と回答した人が最多の57.3%だったが、「増えた」と回答した人は34.5%と、「減った」と回答した人(4.8%)の7倍以上の割合という結果となった。また、「コロナ前は利用していない」と答えた人も1.6%おり、新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛が、EC利用を後押しするきっかけになったことが伺えるとしている。年代別で比較すると、10代女性の61.6%、10代男性と20~30代女性の40%以上が「増えた」と回答しており、若い世代で特にEC利用の頻度が増加していることが分かった。



コロナ禍において、新たにオンラインで行うようになったものはあるか尋ねた問いでは、「ライブ・コンサート鑑賞」(15.0%)、「スポーツ観戦」(8.4%)、「飲み会・歓送迎会」(7.4%)が上位にランクインした。新たにオンラインで行うようになった理由としては、「人混みなどの感染リスクを避けるため」(52.1%)、「自宅から行うことができるため」(47.1%)、「いつでも時間を気にせず利用できるため」(36.8%)の回答が多数寄せられたほか、「アーティストが生ライブを行っていないため」「会場に行きたくても無観客で行われているため」などの回答もあった。オンラインでは「臨場感が足りない」「味気ない」などの不満はありつつも、ライブ・コンサートやスポーツをオンラインで鑑賞・観戦できるように、事業者側も対策を行ってきたことが見受けられるとしている。

コロナ禍において、新たにオンラインで贈るようになったギフト・お祝いはあるかを尋ねた問いでは、「誕生日のギフト」(7.7%)、「母の日・父の日・敬老の日のギフト」(6.7%)、「お中元・お歳暮」(5.9%)が上位となった。オンラインで贈るようになった理由としては、「自宅から贈ることができるため」(53.8%)が最多。そのほか、「自宅訪問を避けるため」「帰省できなくなったため」などの声もあった。各種ギフトは、相手に直接会ってお祝いの言葉と共に渡したいという声が多い一方で、コロナ禍で県を跨ぐ移動が制限される中で、オンラインで贈る傾向が増えつつあることが分かったとしている。

コロナ禍において、新たにオンラインで購入するようになったものはあるかを尋ねた問いでは、物販カテゴリにおいては「ファッション・インナー・ファッション小物」(21.0%)、「食品・スイーツ・ソフトドリンク」(20.0%)、「家電・PC・通信機器」(17.2%)が上位となった。新たにオンラインで購入するようになった理由は、最多の「自宅から購入することができるため」(60.6%)の他、「備蓄するため」「いつも行っているお店が緊急事態宣言で営業していないため」なども挙がった。オンラインでのアパレルの購入は、サイズ感や色・素材などが分かりづらいなどの不安はあるものの、コロナ禍でも快適に過ごすために積極的に購入したいニーズがあることが分かったとしている。

デジタルコンテンツカテゴリでは、購入するようになったものは「動画視聴サービス」(18.9%)、「電子書籍」(12.2%)、「オンラインゲーム利用料」(8.1%)が上位となった。その理由としては、最多の「いつでも時間を気にせず購入できるため」(50.0%)の他、「おうち時間を充実させるため」「多人数が触れる可能性のある書籍は衛生面が気になるため」なども挙がった。電子書籍については、実際の書籍の方が読んだ実感や達成感がある一方で、手を触れるものが気になるコロナ禍の時代に注目されていると考えられるとしている。

コロナ禍になる前の1年間(2019年3月~2020年2月)と、コロナ禍における1年間(2020年3月~2021年2月)に、オンラインでの買い物・サービス利用で利用した合計額を尋ねた問いでは、コロナ前の1年間のEC利用金額は、1万円未満/年の人が15.2%だったのに対し、コロナ禍の1年間のEC利用金額は、1万円未満/年の人が9.9%に減少。1万円以上の金額のすべての項目で、コロナ前の1年間と比較して割合が高くなっていることが分かった。オンラインでの買い物・サービス利用の頻度の高まりと相まって、年間のEC利用金額も増加傾向にあると言えるとしている。

オンラインでの買い物・サービス利用で最も利用している決済手段を尋ねた問いでは、1位の「クレジットカード決済」(64.1%)が、2位の「PayPay(オンライン決済)」(7.6%)以下を大きく引き離した。利用している決済手段を選ぶ理由を比較したところ、「PayPay(オンライン決済)」や「Yahoo!ウォレット決済」は「ポイントやキャンペーンなどの還元率が良いから」が約30%、「代金引換」や「後払い決済」「キャリア決済」は「簡単に利用できるから」が33%以上、「口座振替」は「セキュリティが安心だから」が21%以上と主な理由として挙がり、それぞれの決済手段が択ばれている理由がわかった。

SBペイメントサービスは今回の調査により、2020年から続く新型コロナウイルス感染症の影響で、さまざまな商品やサービスにおいて消費者がオンラインで購入・利用する需要が高まっていることが分かったとした。調査結果の全文は、SBペイメントサービスのサイトで提供している。


「コロナ禍における新たなEC消費・行動変容に関する調査」
https://www.sbpayment.jp/news/press/2021/20210930_000952/




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