2021.10.05

いつも、マーケティングに強い物流提案 モール物流含む複数拠点化も実現

いつも フルフィルメントグループ執行役員 本多正史氏

D2C・ECマーケティング支援大手のいつもが提供する物流サービス「コネクトロジ」は、“売り上げ・利益を改善する物流サービス”としてメーカーやEC企業からの引き合いが増えている。カートやモールの仕様を理解し、マーケティングの知見も豊富なため、ECシフトの影響で需要が急増しているEC企業の物流課題を、「事業戦略」「商品企画」「システム」などを踏まえて提案することができる。

「コネクトロジ」は複数の物流会社と提携しており、全国にある拠点を活用した物流代行サービスを提供している。幅広い商材に対応しているが、化粧品や健康食品、ラグジュアリー、贈答品などの取り扱いが多く、家ナカ消費拡大により食品の取り扱いが一気に増えた。クライアントのニーズも急速に変化したという。

「オンライン消費の定着でEC需要が拡大しており、『物流拠点を分散しても早く届けられるようにしたい』『店販を中心にした仕組みを一回捨ててでもECに最適化した物流体制を早急に整えたい』といった要請を受けることが増えた。ビジネスモデルを考案したり、マーケティング目線で物流サービスを提案したりするのは当社が得意とするところ。要件定義に合えばモールの物流サービスを併用する提案も行っている」(フルフィルメントグループ執行役員 本多正史氏)と話す。


独自ツールで複数拠点化に対応


「楽天市場」に出店する有力食品EC企業の複数拠点対応も支援している。コロナ禍に受注件数が3倍近く増え、既存の物流委託会社に拠点を増やす相談をしたところ、WMS(倉庫管理システム)の改修や、運営面で相談してもコミュニケーションが深まらず、「コネクトロジ」に相談が来たという。

「導入している受注管理システムが複数拠点処理に対応していなかったが、当社で送り先の郵便番号から物流拠点を自動に振り分けるシステムを提供することで、2拠点運用を実装することができた」(同)と言う。


モール物流の併用も提案


アマゾンの「FBA」や楽天グループの「RSL」などモールの物流サービスを併用するケースが増えている。

「当社はクライアントの売り上げを伸ばすことを念頭に、モールの物流も要件定義に合えば併用を進めている。具体的には80サイズ以下で同梱点数が1点以下の商品はモールの物流が適している。コストやサービスの最適化を図り、柔軟に対応している」(同)と話す。
ファンを増やす取組み

商品の付加価値を高めるための物流を含んだサービス設計も得意としている。ある大手メーカーとは、「楽天市場」で初めてのデジタルメッセージギフトカードを導入した。ギフトカードに記載したQRコードをスマホで読み込むと、ギフトを贈る購入者が登録した画像や動画付きのメッセージを見ることができるサービスだ。モールの仕様を理解し、物流まで一気通貫で運用できることで実現したサービスだ。

顧客の購入頻度や購入期限、ポイントなど複数の条件分岐で同梱物を出し分けできる仕組みも提供している。複数の条件分岐は大手WMSでは速やかに対応できないという。


物流会社向けツールも提供へ


冷凍・冷蔵・常温の3温度帯を並走できる食品物流サービスの構築を進めている。さらに、物流会社向けに同社のノウハウを詰め込んだツールを提供する取り組みも強化したい考えだ。

「ツール提供で収益を得るのが目的というよりは、物流業界の底上げを図るお手伝いができればと考えている。作業目線ではなく、クライアントやその先にいるエンドユーザー目線のサービスを中小の物流会社でも提供できるように支援できればと思っている」(同)と話す。


「いつも」
https://itsumo365.co.jp/



【ECソリューションマップ2021「物流編」】特集ページ
https://netkeizai.com/articles/detail/4749





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