2021.08.17

ピアラ、NFTモールをオープン アーティストの次世代プラットフォーム「サイバースター」内に

ピアラは8月13日、あらゆるアーティストビジネスをオンラインで展開できる次世代型プラットフォーム「サイバースター」において、アーティストのデジタルコンテンツをNFTとして発行して売買できる、NFTモールのオープンを予定していると発表した。アーティストの作品発表の場を増やし、活躍の機会を創出するとともに、新たなコンテンツビジネスとして確固とした収益基盤を設ける考えを示した。

「サイバースター」は、各種ITサービスの組み合わせにより、あらゆるアーティストビジネスをオンラインで展開できる次世代型プラットフォーム。ギフティングやリワード(お礼)機能を兼ね備えたライブ配信をはじめ、電子チケットの販売、顧客データを収集・分析してサービスの最適化や新規顧客の開発を行うデータマーケティング機能、コンテンツや物販などのEC、それらの受注から配送までを担うフルフィルメント、オリジナル商品の企画から製造、ファンクラブ運営など、エンターテインメントのDX化を加速させるサービスを網羅している。

オープン予定のNFTモールは、「サイバースター」に登録したアーティストの動画、音楽、画像等のデジタルコンテンツをNFT化(NFT化の手数料は無料)し、売買できるマーケットプレイスとなる。NFTとは「非代替性トークン」であり、デジタル化された創作物に対して、唯一の署名をつけることで、その出自や保有を証明するもの。デジタルデータは、取得や複製が容易なことから、オリジナルデータとコピーの区別がつかず固有の価値や唯一性が認められにくい、資産価値があるとみなされにくいという問題があったが、NFT化することでオリジナルのデータであることの証明が可能となった。これにより第三者から価値が確立されることはもちろん、希少なモノを所有しているという実感を得ることが可能となった。

「サイバースター」のNFTモールは、サイバースターに登録したアーティストのデジタルコンテンツをNFT化し、販売するため、コンテンツの買い手は“偽物・コピーではないオリジナルのデータを保有していること”を証明することができる。さらに同NFTモールは、アーティストが買い手に対し付与した権利や、コンテンツの利用範囲も電子契約書としてブロックチェーンに刻むことができる。例えばアーティストが買い手に対し、コンテンツの著作権を含めて譲渡する場合、コンテンツの保有のみならず著作権譲渡に関する情報もブロックチェーンに刻まれた契約書にて証明が可能になり、著作ビジネスにおいても幅を広げていけるとの考えを示した。



売買の形式については、オークションまたは固定価格の2種類から選択でき、同じコンテンツを複製、NFT化し、それぞれに付与する権利等の内容を変えて出品するような利用も可能。また、1次流通に限らず、モール内でアーティストがコンテンツを出品し、ユーザーに最初に購入された後に、ユーザー同士が自由に売買できる2次流通にも対応する。2次流通以降は、購入されるごとにアーティストに決まった収益還元を行うことを前提としているため、従来のようにアーティストに還元されず、2次的な販売を行う売り手だけが利益を得るという売買が無くなり、アーティストが収益を確立できるスキームとなっている。

「サイバースター」の登録アーティストやユーザーは、身分証を登録することで手軽に利用でき、アーティストがNFTの保有者を証明し、明確化することで、取引の健全化と安全性を担保する。さらに「サイバースター」の持つガチャ機能とも連携し、ガチャでランダムに決まるコンテンツとしても設定できるなど、汎用性が大きいことも同モールの強みとなるとしている。利用するブロックチェーンシステムは、イーサリアムブロックチェーンのトークン規格であるERC21準拠のシステムをオリジナルで構築したもの。NFT化するための手数料はかからないため、プラットフォームの利用手数料のみで利用することができる。

ピアラは、アーティストの作品発表の場を増やし、活躍の機会を創出するとともに、これまで以上に収益化を促進し、新たなコンテンツビジネスとして、確固とした収益基盤を設けていくとしている。今後はアーティストのみならず、スポーツビジネスなどでの利用や、当モール以外での2次流通についてもアーティストが正当な収益還元を受けられるような環境の構築を検討しており、「サイバースター」でのポータルサイトの構築も進めていく考え。同時に知的財産権のNFT化、およびNFTモールへのデジタルコンテンツ出店を検討している著作者を募集している。



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