2021.08.14

【コロナ禍の通販ヒット商品】販売数5万台のヒット スマホ見ながら手作りの機能

ミシンを製造販売するアックスヤマザキが昨年から販売している、「子育てにちょうどいいミシン」の販売台数が1年間で約5万台のヒット商品となった。販売集計期間は、2020年3月27日~2021年3月26日。

販売が伸長した要因について、山崎一史社長は「コロナ禍のマスク不足から手作りマスクのニーズが急増した」と話す。「子育てにちょうどいいミシン」の最大の特徴は、スマートフォンで作り方の動画を見ながらできる機能にある。マスク需要が急増した際、急いでマスクの作り方の動画を追加。その結果、日を追うごとに反響が増えた。販売を開始した当初は、最大で3カ月待ちの状況になったという。


「子育てにちょうどいいミシン」

以降も「巣ごもり需要」を機に、「おうち時間」の新たな市場がふくらむ中で、手作りの手間や難しさのハードルを下げたミシンとして、日本国内で三つのデザイン賞を受賞。メディアの反響も相まって、ヒット商品として認知されていった。

同社は、一家に一台、ミシンがある生活を新たに作ることをミッションに、顧客の声を反映させた商品開発に専念。子育て世代をターゲットに絞り、ユーザーからの声を直接聞いて情報収集を行ってきた。見えてきたのは、「難しい」「面倒」「邪魔」といった、ミシンに対するネガティブな意見。これらを一つ一つ解決し、意見を180度転回した「簡単」「手軽」「しまわない」というミシンの開発にこぎつけた。

こうしたミシンの開発が、「手作りをしない方にも、これぐらいならちょっとやってみよう」という新たな層の獲得につながっている。新たな市場を創造したミシンとして、現在も好調な売れ行きを見せている。



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