2021.08.08

「オリラジ」中田敦彦がアパレルブランド『カール フォン リンネ』発売 YouTuberの物販過熱!ヒカルやHIKAKINも展開


中小ユーチューバーでもチャンス有


笠松代表は「キリン【考察系youtuber】」ほどの登録者数がなくてもブランドの立ち上げは可能だという。

ペット系ユーチューバーは、飼い主と愛犬のイラストをプリントしたアパレルやグッズを展開している。チャンネルの登録者数は10万人強だが、これまで2回に分けて商品を販売しており、合計売上高は1000万円を超えている。


ペット系ユーチューバーでも商品がヒット(写真はイメージ)

笠松代表は「ペット系、フィットネス系は物販との相性がいい。ペット系は動物をモチーフにしたデザインで可愛いアイテムが作りやすいし、フィットネス系は配信者のアイデアを盛り込んだウェアやアイテムを作れば支持を集めやすい。フィットネス系ならプロテインのサブスクリプションを展開し、継続的な販売収益を上げることもできる」と話す。


フィットネス系ユーチューバーも物販に向いている(写真はイメージ)

笠松代表はアパレルや雑貨などの企画・製造を得意としているが、食品や化粧品などの製造工場とのネットワークも持っており、幅広いプロダクトを開発できるという。


丸投げでは失敗の可能性も


笠松氏は「私が支援しているユーチューバーの方も、物販展開の営業をたくさん受けているようだ。中には優秀な支援会社もあると思うが、プロダクトの開発とマーケティングの両方で優れている会社は少ない。当社はそこで優位性を発揮できると思う」と話す。

ユーチューバーの本職は動画などコンテンツ制作だ。本業が忙しい中で物販展開は丸投げしたいと考えているユーチューバーは多いという。ただ、ユーチューバーの人気頼りで物販展開を手掛けようとするパートナーと組んでしまうと、その商品の販売寿命は短くなる可能性が高い。

笠松代表は「他社とのコラボもよくあるが、これも簡単ではない。ファンビジネスであるユーチューバーのD2Cにおいて、他のブランドの傘の下に入るとコアなファンしか買わなくなる。ユーチューバーのブランドにかける想いや熱量があって初めて多くのファンが応援してくれやすくなるので、ユーチューバーのブランドは極力、親近感を与えつつもコンセプトを作り込む方がいい。有力なブランドとコラボすると、その親近感が失われる可能性もある。あくまでオーナーシップはユーチューバーにあることが重要。私はあくまで裏方なので、ユーチューバーがやりたいことを引き出し、アウトプットするのが仕事だと考えている」と語る。

立ち上げたブランドはEC展開だけでなく、ブランドの格を上げるようなリアル店舗展開や、あくまで対等な関係性での他ブランドのコラボなどを企画することで、さらにファンを増やしていく考えだという。

笠松代表は「数百万、数十万人といった大規模な登録者がいないYouTuberでも物販で成功する可能性はある。当社では5万人以上の登録者がいるユーチューバーであれば支援の対象となる。登録者数だけでなく、再生数やいいね率、コメント率などを見て、ファンの熱量が高ければ成功する可能性は高いと判断できる」と話す。

動画を通して伝わる人間性や素のキャラクターに支持が集まるユーチューバーの物販は、安易な企画や人頼りの企画、もうけ主義が見え隠れする企画で人気を集めることは難しい。ユーチューバーの思いや世界観をしっかりと反映した、本格的なブランド作りが物販で長期的に成功する鍵となりそうだ。



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