2021.07.14

「オムニチャネルをやらない理由が分からない」【ロジザード 金澤茂則社長<インタビュー>】


クラウド在庫管理システムのリーディングカンパニーであるロジザードは7月20日、「オムニチャネルに向けた具体的なアクションとDXにおけるポイント」と題したパネルディスカッションをオンラインで開催する。ロジザードの金澤茂則社長のほか、CaTラボの逸見光次郎代表取締役、ディマンドワークスの齋藤孝浩代表が、それぞれの視点でオムニチャネルについて解説する。ロジザードの金澤社長に、オムニチャネルに対するクライアントの動向やパネルディスカッションに向けた抱負を聞いた。


売上高の維持ではなく、成長のためのオムニチャネル


――オムニチャネルに向けたパネルディスカッションを開催するきっかけは?

なぜ、オムニチャネルをやらないのか、素朴な疑問があるということだ。国内ではオムニチャネルを、なぜやらないのかという以前に、ECをやっていない、もしくは運用を委託しているところも少なくない。

――オムニチャネルとは何かという、啓発活動みたいなところから取り組まないといけないということか?

オムニチャネルという言葉自体は十数年以前から使われている。店舗とオンラインを結び付けて、お客さんに新たな利便を提供するという意味だ。当時のテクノロジーは大したことがなかったので、できることは限られていた。しかし、テクノロジーが発展した現在も、一部のところではなかなか普及していないのは、なぜかと思う。弊社でいろんな相談を受ける中で2つのカテゴリーに分かれると思う。売り上げを維持するためにオンラインって言っているところと、もっと成長するためにオンラインという概念を持っているところだ。ただ、もっと売り上げを上げたいと思って、オムニチャネルを捉えているところが現時点では少ないと感じている。

――ECに懐疑的な思いを持っているからか?

それは分からないが、われわれは、その中間層にところに、あまりコストをかけずにオムニチャネルに取り組んでもらいたいと考えている。立脚点が異なると、どうしても立ち位置からでしかビジネスを見ていない。店舗の人たちはネットのことが全然分からない。店舗とネットでは立て付けが全然違うので、その中身が理解されていない。例えば店舗では賃貸料とか光熱費は理解できても、システム費は出せないという。1店舗出店するぐらいの投資を、ネットに投資しましょうと提案しても、そこが理解されない。ネットにおいて、無料で手軽にネットショップが開設できるBASEやSTORESを使って売れば、みんな売れると思っているが、実際はそうではなく店舗出店と同じだけの労力や費用がかかる。そこの部分を経営的に理解してもらうことを追求していきたいと思っている。

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