2021.06.25

「アラジンEC」、過去最高の導入実績 動画研修でサポート強化

ECソリューションマップ2021【ECサイト構築サービス編】

アイルが提供するBtoBに特化したECサイト構築パッケージシステム「アラジンEC」は、コロナ禍で企業間取引のデジタル化が進む中、過去最高の導入実績を上げている。導入企業数は300社を突破し、大手・中堅規模のBtoB―EC開発ではトップクラスの実績を誇る。コールセンタースタッフ向けに動画研修カリキュラムを作成するなど、サポート体制は一層の強化を図った。

アイルは1991年の会社設立以来、メーカーや卸会社、商社など5000社以上に基幹業務システム「アラジンオフィス」を開発しており、BtoB領域の業務に精通している。その知見・資産を生かし、BtoB専用ECパッケージシステム「アラジンEC」を開発した。

コロナ禍で新規の問い合わせや「アラジンオフィス」導入企業からの引き合いなどが増え、2020年8―2021年4月(第3四半期)の問い合わせ件数は、4年前と比較して2.3倍になったという。

「コロナ禍で規模が大きい企業からの問い合わせが増えた。これまで得意先との関係を意識し、デジタル化を進められなかった企業も、コロナ禍で対面営業がしづらい情勢になり、デジタル化に踏み切りやすくなった」(岩本亮磨取締役)と話す。


岩本亮磨取締役

営業エリアは東名阪の周辺エリアに限定しているが、コロナ禍でオンライン会議システムなどが普及したことで少しずつ広がりを見せている。

「当社の東名阪のオフィスから2時間以内で行けるエリアを商圏としている。ただ、大手企業は本社が東名阪になくても支社が都内にあり、テレビ会議システムを備えていたりするため、十分サポートできると判断し、システムを提供している。商圏は徐々に広がりつつある」(BtoB EC推進統括本部 江原智規課長)と話す。


動画で知見を共有


導入企業が増える中、問い合わせ対応の質を高めたり、稼働率の向上を図ったりするためのサポート体制を強化している。

「『アラジンオフィス』では30年前から、サポート体制の組織作りを手掛けている。『アラジンEC』でもその強みを生かし、社員が直接応対するコールセンターを用意している。ただ、これまでは導入実績の違いから、コールセンターのメンバーも『アラジンオフィス』ほど『アラジンEC』に精通していなかった。導入件数の拡大に伴い、『アラジンEC』の問い合わせが増えることを想定し、勉強会などを強化している。『アラジンEC』に精通しているメンバーの研修内容を動画で残し、動画研修カリキュラムとして共有している。リモートワークの中、工夫を凝らしながらサポートの強化を図っている」(江原氏)と話す。


BtoB EC推進統括本部 江原智規課長

導入企業の取引先がよりウェブ注文を利用してくれるようにするため、同社が運営する企業向け研修サービス「アイルキャリアカレッジ」の人材を活用した教育支援プログラムも提供している。

「『アラジンEC』の稼働率を高めるために、アナログでできる支援も大事にしている。システムを提供するだけでなく、温かみ、人間味のあるシステム会社でありたいと思う」(岩本取締役)と話す。

今後は業界・業種ごとに、より機能性や提案力を高めていきたいという。さらに豊富なカスタマイズ実績から把握できたニーズの高い仕組みを、標準機能化する取り組みにも注力する。



【ECソリューションマップ2021「ECサイト構築サービス編」】特集ページ
https://netkeizai.com/articles/detail/3958





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