2021.06.22

【導入1カ月後にEC売上3倍の事例も】表示速度を大幅に改善するSpelldataの「Webパフォーマンスチューニングサービス」とは

竹洞陽一郎社長


Spelldata(スペルデータ)は、ウェブサイトの表示速度を高速化するサービス「Webパフォーマンスチューニングサービス」を提供している。あるアパレルEC企業は、導入してから1カ月後に、自社ECサイトの売り上げが導入前の3倍に伸長した。表示速度の改善は売り上げの向上に直結しやすいようだ。サービスの詳細や、導入にかかる費用、導入後の手順まで、「Webパフォーマンスチューニングサービス」の内容について、竹洞陽一郎社長に聞いた。


サイトの病気を「治療」するサービス


――表示速度を高速化する「Webパフォーマンスチューニングサービス」とは具体的にどのようなサービスか?

ウェブパフォーマンスの監視・計測ツール「Catchpoint(キャッチポイント)」を用いてウェブサイトの表示速度を計測し、遅延の原因を見つけ出して、改善するサービスとなる。病気の治療と同じようにIT品質の悪い部分を改善するので、ウェブサイトの「医者」とイメージすると分かりやすいかもしれない。

あるアパレルEC企業が自社ECサイトに「Webパフォーマンスチューニングサービス」を導入したときは、トップページの表示速度が導入前の3分の1まで高速化し、同社の目標数値を達成、可用性が高まった。これによりECサイトの利便性が向上し、潜在的なファンの購買行動が加速。結果として、導入後1カ月後に売り上げが3倍に伸長したと聞いている。表示速度の改善前は「表示が遅いのでECサイトの使い勝手が悪く、買いたくても買えなかった」というファンが多くいたと思う。こうした層にリーチできた。

この他、ペットフードのECが導入したときも、表示速度の改善によって売り上げが3倍になった。地方紙のニュースサイトが導入したときはPV数が2倍近くに増加。IDOM(イドム)が運営する中古車のガリバーは、従来70%程度あった直帰率が、導入してから2年後には50%程度にまで下がった。いずれも、表示速度の改善後、早ければ1カ月間、遅くとも2~3カ月間で売り上げや顧客体験の向上につながっている。


遅延の原因はデータの重さではない


――遅延の原因はどのようなものが挙げられるのか。また、どのようにして改善するのか?

表示が遅くなる原因の一例を挙げると、ECモールに出店している店舗にアップロードしている画像を、自社ECサイトにサイトにひもづけて流用している場合。「画像の管理が面倒」という理由でモール店舗の画像を流用していると、モール運営側の表示速度が鈍いとき、自社ECサイトもそれに巻き込まれてしまい遅くなる。そこで、画像の管理をモール店舗とは切り離して行うようにしたところ、高速化につながった事例があった。

また、サイトの管理やマーケティング施策のために「グーグル タグマネージャー」や「グーグル アナリティクス」を導入している事業者が多いが、これも遅延要因になっているときが多い。

――だからといって「グーグル タグマネージャー」や「グーグル アナリティクス」を外してしまうと、サイトの分析などができなくなってしまい、困るサイト運営者が多いのではないか?

その通りだ。表示速度が遅くなる原因になるからといって、それらのツールを必ずしも破棄する必要はない。われわれがツールのコードに手を加えて、表示速度に影響が出ないように改善することができるからだ。ツールの初期設定ではこれができていないし、知見やノウハウがないとこの改善は難しい。


竹洞社長はじめSpelldataが表示速度遅延の原因究明と改善案を提示する

表示速度の遅延は「データ容量の大きさがボトルネックになっている」と考えている事業者がいまだに多いが、実際にはこのように、画像の管理のすみ分けやコードの改善など、やり方やコードの「質」が遅延の原因になっていることがほとんどだ。「Webパフォーマンスチューニングサービス」ではその原因を見つけ出し、改善案を提示していく。

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