2021.06.12

【「futureshop」安原統括マネージャーに聞く】1‐3月の流通総額54%増 オムニチャネル鉄板施策の導入加速

ECソリューションマップ2021【ECサイト構築サービス編】

【インタビュー】フューチャーショップ 執行役員 セールス・マーケティング部 安原貴之統括マネージャー


フューチャーショップが提供するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop(フューチャーショップ)」は、稼働店舗数、流通総額とも拡大を続けている。2021年2月に稼働店舗数は2800店を突破。2021年1‐3月の流通総額は前年同期比54%増の433億円だった。コロナ禍でデジタルシフトが進んでおり、オムニチャネル対応ソリューション「futureshop omni-channel(オムニチャネル)」の導入が進んでいる。コロナ禍におけるEC事業者の変化や強化している取り組みについて、執行役員 セールス・マーケティング部 安原貴之統括マネージャーに聞いた。



フューチャーショップ 執行役員 セールス・マーケティング部 安原貴之統括マネージャー

――コロナ禍で感じる変化は?

以前からEC化が進んでいたが、コロナ禍で前倒してEC展開を進めている事業者が増えている印象だ。「futureshop」の利用店舗も増えている。

コロナ禍だからといって導入のハードルだけを下げて、利用店舗を増やすような取り組みはしていない。ネットショップを開設して終わりではなく、開設してからが始まりだからだ。開設店舗だけ増やして、売り上げが上がらない店舗が増えることは、当社にとっても利用店舗にとっても良くないことだ。

――利用店舗のサポート体制で強化している点は?

当社では導入のハードルだけを下げるのではなく、導入後の成功を支援したいと考えている。そのためにオンボーディング(新規開設者向けの支援)や無料コンサルティングに力を入れている。これは地方企業の支援体制を拡充したいという思いもあった。コロナ禍でオンラインでのミーティングがやりやすくなったのは、想定外の追い風だった。

無料コンサルティングでは、当社が持つデータをもとに、改善策を提案している。売り上げに伸び悩む新規店舗だけでなく、軌道に乗ってきている店舗がさらに成長を加速するためにコンサルしてほしいという声も多い。

――コロナ禍で導入が増えている機能は?

「オムニチャネル」の導入は拡大している。昨年対比で「オムニチャネル」に対応する実店舗数は約2倍になった。「オムニチャネル」を導入し、実店舗とECの会員データを統合していた事業者は確実に成長している。利用店舗の売上高は、平均して前年比50%超伸びているが、「オムニチャネル」導入店舗は同100%増と大きく伸びた店舗も少なくない。

「オムニチャネル」を導入し、既存顧客にデジタルでコミュニケーションが取れている事業者は、コロナ禍でもECサイトへ効果的に集客できていた。

さらに実店舗の在庫を商品ページに表示することで来店促進と短時間での効率的なお買い物をしていただける機能も好評だ。店頭スタッフのコーディネート画像をSNSやECサイトに投稿していたり、ブランドのハッシュタグを付けたインスタグラムのユーザー投稿をECサイトに掲載することで顧客とのコミュニケーションを活発にしている店舗は、売上高の70%がそれらのコンテンツ経由になっているころもある。

これらの仕組みを導入することが鉄板施策となっており、出遅れていた事業者もコロナ禍で一気に導入していった。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事